【大日向寛文、古谷祐伸】輸入トウモロコシをはじめとする家畜のエサ代が円安などで高騰している問題で、農林水産省は20日、畜産農家への緊急助成を7〜9月に実施する方針を固めた。助成額は少なくとも50億円を見込み、農水省所管の独立行政法人「農畜産業振興機構」の緊急対策資金を充てる。
輸入トウモロコシや大豆を使う配合飼料が対象。これまでも、農家と飼料メーカーが基金を積み立てて高騰分を補ってきたが、原料価格の高止まりや円安による値上がりが止まらず、基金不足に陥るためだ。基金は銀行などから1千億円を借りており、さらなる借金も難しいという。
配合飼料の価格は7〜9月分が1トンあたり平均約6万8千円になる見通しで、昨年7月と比べて約1万円高い。従来のルールでは、農家に1トンあたり約5千円を補助する仕組みだが、基金の現状では2400円分しかまかなえないという。
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朝日新聞社会部