前回のNAS設置で判明した無線環境での異常な遅さ。

5Mbpsという衝撃の遅さのスクリーンショット

5Mbpsという衝撃の遅さ

いや、無線が遅いのはわかっていましたが、さすがに5Mbpsとは。
写真や書類をちょこちょこ出し入れするのは良いですが、大容量のムービーの転送はとてもじゃないが遅すぎます。

そしていろいろ調べるうちにMac特有の(?)謎の動作が浮上してきました。

300Mbpsが・・・出ていない?

ルーターは300Mbps対応だが・・・

前回のテストで使っていた無線LAN親機は「WZR-HP-G302H」。300Mbps対応の 11n / b / g 3タイプ対応のものです。

Macに標準搭載されているWi-Fiは11nに対応しています。

11nとは無線部分のアンテナを複数にし、情報を並列に送受信することで高速化するのが主な技術。

 

私は 11nに対応していること = 300Mbps可能 と思い込んでいました。

が、

先日も計測した通り、iMac、最新のMacBook Airとも最高速度が10Mbps前後。

 

10MbpsとはPC内で扱う通信速度で単位は「バイト」です。

無線機器間の通信速度の単位「ビット」に変換すると 1バイト=8ビット
つまり 10Mbyte/s x 8 = 80Mbit/s。

つまり WZR-HP-G302H <=> Mac の無線通信は80Mビット/sの速度である、といえます。

 

ん?80Mbps?

 

なんだか300Mbpsには全然足りてませんケド・・・

 

無線LANは親機と子機が離れれば離れるほど通信は遅くなりますが、iMacとWZR-HP-G302Hは10mも離れていません。

たとえ壁や電子機器の影響で10%の劣化が起こったとしても
300 – (300 x 0.1) = 270Mbps ぐらいは出ていないと変です。

それが80Mbpsって、なんだか異常に遅すぎないか?

ネットワークユーティリティ~(ドラえもんの声で)

現在の通信速度をまず正確に調べてみることにしました。

ネットワークユーティリティアイコン

ネットワークユーティリティ

使うのはMacのアプリケーション > ユーティリティ に入っている
ネットワークユーティリティ

これはLANなどの通信速度、IPアドレスなどを調べることができる多機能なアプリです。

Macのネットワーク関係を調べるのはたいていコレでOKです。

 

開いてみると・・・

117Mbpsスクリーンショット

あれ?117Mbpsってなんだ?

 

いきなり目に飛び込んで来た「無線 117Mbps」という文字。

300Mbpsじゃないの!?

速度が出ないはずです。そもそもリンク速度が全然足りてません。

 

Windows + Buffalo子機ならば「高速通信モード」という300Mbpsに切り替えるモードがありますが、Macにはそんな設定はありません。

どうすればいいんだ。

300Mbpsはムリ

BuffaloのページやApple純正のルータ「TimeCupsule」などの技術情報を調べまくってみました。

そして出した結論は「WZR-HP-G302Hでは300Mbpsはムリ

 

なんてこった!

 

実はMacは11nだけでは300Mbpsは実現できないのです。

ではTimeCupsuleなどはどうやって300Mbpsを実現しているのか?

そのカギは「11a」にありました。

IEEE 802.11a

通常の無線アンテナは11nを複数使うことで速度をアップします。

しかしMacは11n + 11aという全く違う帯域のアンテナを使い、速度をアップしていることが判明しました。

 

11nと11aの大きな違いは「周波数帯

11n = 2.4GHz

11a = 5Ghz

 

Macは2つの周波数帯を使い分けることでより信号を確実に、高速にしているようです。

ちなみにWZR-HP-G302Hは11aに対応していません。

ということはMacで300Mbpsを実現するためには・・・ルーター買い替えしかない!

ルーター買うぞ!

ということでルーターの選定開始です。

 

しかし、どのルーターにも「確実にMacで300Mbps出ます!」とは書いていません。

「付属の子機なら300Mbps通信できます」とは書いてあります。

美しいMacにUSBの無線アンテナなんてダサいものをつける気は毛頭ありません。

 

意地でも対応しているルーターを探す!

 

いろいろなページを回った結果、Macでの300Mbps確認があったのはAterm WR9500N PA-WR9500N-HPのみ。(Amazonの詳細ページへ

悩みましたが、私はBuffaloのルーターが使いやすくて好きなので、できればBuffaloで行きたいところです。

しかし、Buffaloでの動作実績が書いてあるページは皆無
調べる人もあんまりいないんでしょうね。(というかみんな気づいてない)

今回はNASをつなげるので本体内のデータスループットも問題です。
Aterm WR9500Nはかなり高速で評判のようです。

 

それ以上のものはBuffaloにないのか・・・

 

見つけたぞ!WZR-600DHPだ!

すっごい長い前フリでしたが、ルーターが決定しました!

Buffaloのページをくまなく探して見つけたのはコレ!


WZR-600DHPAmazonの詳細ページへ

 

対応している帯域と規格は

IEEE802.11a/b/g/n

IEEE802.11a:5.2~5.7GHz

IEEE802.11g / IEEE802.11b:2.4GHz

うん、たぶん要求は満たしている。

 

ただし!

 

仕様をいくら見つめても「Macで300Mbps」とは書いてありません。
さらに仕様欄には 300Mbps(11n)なんて記述もあり不安を煽ります。

どうするどうする・・・

ええ~い、買っちまえ!

人柱を立ててやるぜ!

到着!

届きました!

WZR-600DHP WZR-600DHP 本体写真

 

いそいそと設定開始です。

Buffaloのルーターは友人宅や会社など、30台は設置していますので説明書はもはや不要です。

 

iMacをドキドキしながら設定して・・・起動しました。

 

270Mbpsスクリーンショット

 

キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!

 

来ました来ました!

270Mbps!

ちょっと数字が微妙なのはiMacが古いから、もしくは障害物でしょう。(2008年式)

 

最新のAirでは300Mbps!

Mac無線LANフルスピードキターーーーーー!

うれしい!

一か八かの賭けは当たりました!

ハズれたら使用30分でオークション出品という悲報を書かねばならないところでした。

改めてNASとのベンチ

早くなりました!

WZR-600DHPに切り替え後のベンチマーク

WZR-600DHPに切り替え後のベンチマーク

USB2.0のフラッシュメモリぐらいは速度が出ています。

これならある程度のファイル数は我慢できそうです。

まとめ

Macでは11a、11nにご注意を!

Apple純正品(AirMac Extreme、Time Cupsultなど)を買えばなんの問題もないんですけどね・・・・

 

何かMacの無線LANが遅いな〜と思っているあなた!
今すぐネットワークユーティリティをチェック!

今回の人柱レビューはここまで。

読んでくれてありがとう!

 

 

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