「ばらの殿堂」入りしたばら
ばら園などに行くと、ばらの説明のなかで「ばらの殿堂入りしたばら」とよく出てくる。情報を集めてみた。
世界ばら会議(World Rose Convention)は、イギリスのロンドンに本拠地を置き世界40カ国のばら会が加盟する世界ばら会連合(World Federation of Rose Societies)が開く世界大会。3年に一度、ばらの歴史が長い国・都市で開催される。会議では世界中で愛培されている名花を「ばらの殿堂」に収める。2006年、アジアで初めて、大阪で開催された。
世界中のどの環境でも育てやすく、人類普遍の美意識から選ばれる、とされる。
| 殿堂入り年 | 開催地 | 品種(写真をclick) | 作出者(社)・年 |
|---|---|---|---|
| 第1回 1971年 | ニュー・ジーランド ハミルトン大会 | なし | - |
| 第2回 1973年 | アメリカ合衆国 シカゴ大会 | なし | - |
| 第3回 1976年 | イギリス オックスフォード大会 | ピース |
フランシス・メイアン(仏) 1945年 |
| 第4回 1978年 | 南アフリカ プレトリア大会 | クィーン エリザベス |
ラマーツ(米) 1954年 |
| 第5回 1981年 | イスラエル エルサレム 国大会 | ドフトボルケ (フレグラントクラウド) |
タンタウ(独) 1963年 |
| 第6回 1983年 | ドイツ バーデンバーデン大会 | アイスバーグ |
コルデス(独) 1958年 |
| 第7回 1985年 | カナダ トロント大会 | ダブル デライト |
H.C.Swim&A.E.Ellis (米) 1977年 |
| 第8回 1988年 | オーストラリア シドニー大会 | パパ メイアン |
アラン・メイアン(仏) 1963年 |
| 第9回 1991年 | イギリス ベルファースト大会 | パスカリ |
ランス(ベルギー) 1963年 |
| 第10回 1994年 | ニュー・ジーランド クライストチャーチ大会 |
ジャスト ジョーイ (ジャストジョイ) |
カント農場(英) 1972年 |
| 第11回 1997年 | ベネルクス3国大会 | ニュー ドーン |
Somerset Rose Nursery(米) 1930年 |
| 第12回 2000年 | アメリカ合衆国 ヒューストン大会 | イングリッド バーグマン |
Poulsen Roser A/S(デンマーク) 1985年 |
| 第13回 2003年 | イギリス グラスゴー大会 | ボニカ ’82 |
メイアン(仏) 1982年 |
| 第14回 2006年 | 日本 大阪大会 | ピエール ド ロンサール |
メイアン(仏) 1987年 |
エリナ |
ディクソン社(英) 1983年 |
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| 第15回 2008年 | カナダ バンクーバー大会 | グラハム トーマス |
David Austin(英) 1983年 |
| 第16回 2012年 | 南アフリカ ヨハネスブルグ大会 | サリー ホームズ |
Robert A. Holmes(英) 1976年 |

ピース (Peace) (写真:町田市野津田ばら広場 2012/05/18)
フランスのばら作家フランシス・メイアンが作出した20世紀を代表する名花といわれる。
第2次大戦中メイアン社のあるフランスのリヨンにもナチスドイツが迫ってきた。フランシス・メイアンは、一本のバラの苗木をアメリカの領事に託し、アメリカの著名な栽培業者であったコンラッド・パイル氏の手元に届けた。
すばらしいこのバラは、米バラ園芸協会により1945年「Pease」と名付けられ、戦後の数々の国際舞台に平和の象徴として登場し、世界に広まった。
フランシス・メイアンの父親がメイアン社の創設者アントワーヌ・メイアン(パパメイアン)。

クイーン エリザベス (Queen Elizabeth) (写真:庭 2012/05/26)
1952年に即位したエリザベス女王に1954年に捧げられたバラ。耐暑性、耐寒性、対病性に優れ、生育旺盛として有名。

ドフトボルケ (Duftwolke)
英語の別名フレグラント クラウド(Fregrant Cloud)といい、「香りの雲」というとおり強い香りを持つ。

アイスバーグ (Iceberg)
1958年ドイツ生まれ、アイスバーグは氷山の意味だが、別名はシューネビッチェン こちらは白雪姫。

ダブル デライト (Double Delight) (写真:神代植物公園 2009/5/26)
ティー系の香りの名花として知られている。ダブルデライトの名のとおり、花と香りの両方楽しめる。

パパ メイアン (Papa Meilland) (写真:町田市野津田ばら広場 2011/05/16)
作出者アラン・メイアンは、フランシス・メイアンの子。このばらはメイアン社の創始者である祖父アントワーヌ・メイアンにちなんで銘々された。濃厚で甘いダマスクの香り。ダマスクローズは、ブルガリアが、オスマントルコ時代の14世紀に、ダマスカス(Damascus=シリアの首都)から運ばれたことに由来する。

パスカリ (Pascali) (写真:生田緑地ばら苑 2011/10/27 )
パスカリとはキリスト教の「復活祭」の意。

ジャスト ジョーイ (Just Joey)
ロンドンの東部、エセックス州の都市、コチェスターにあるカント農場の名前で発表されたハイブリッド・ティーの名花(1972年公表)。Joeyは作出者ロジャー(Roger Pawsey) の妻(Joanna)のニックネーム。

ニュー ドーン (New Dawn)
1910年にアメリカで公表されたDr. Van Fleetというばらの枝変わりとして、1930年にサマーセット農場(Somerset Rose Nursery)から公表された。

イーグリッド バーグマン (Ingrid Bergman) (写真:庭 2012/05/25)
デンマーク 女優イングリッド・バーグマンに没後捧げられた バラ。
作出のポールセンローズ社(Poulsen Roser A/S)は、130年以上の歴史をもちミニバラのシェアでは世界一。 *A/Sはデンマーク語aktieselskap(アグシャセルスガーッブ)で株式会社。

ボニカ’82 (Bonica)
もともとメイアン社にはボニカというばらがあり、1982年に作出された。四季咲きで育て易く花数が豊富で次々と咲く。

ピエール ド ロンサール (Pierre de Ronsard) (写真:神代植物公園)
フランス・ルネサンス期を代表する詩人、ピエール・ド・ロンサールにちなんで名づけられた。 メイアン家2代目フランシス・メイアンの妻マリー・ルイーズ・メイアン作出。

エリナ (Elina) (写真:生田緑地ばら苑 2011/10/27)
耐暑・耐寒性ともに優れて、耐病性もあり、栽培しやすいのがメリット。

グラハム トーマス (Graham Thomas) (写真:町田市野津田ばら広場 2011/06/01)
英国デヴィッド・オースティン・ローズ社のデヴィッド・オースティン氏によって作出された品種で、英国でオールド・ローズの研究をされ多大な貢献をされたGraham Thomas氏に捧げられたバラ。

サリー・ホームズ (Sally Holmes ) (写真:生田緑地ばら苑 )
オレンジがかったピンクのつぼみが開花につれて次第に純白になる。花弁がフラットではなく、ひらひらと波打つように咲く。バレリーナ(Ballerina)とアイボリーファッション(Ivory Fashion)の血を受け継ぐ強健種。由来となった女性Sally Holmesは1920年代に北アイルランドに生まれ、Robert Holmesと1944年に結婚。2012年4月12日に亡くなった。