'13/6/21
5県の新造船受注量18%減る
中国運輸局が20日発表した2012年度の中国地方(宇部市以西を除く)の新造船受注量は97万5千総トン(65隻)で、前年度より18%減った。100万総トン割れはリーマン・ショック後の09年以来、3年ぶり。世界的な供給過剰などを背景に、受注の冷え込みは深刻さを増している。
手持ち工事量は677万1千総トンで29%減り、2005年度以降で最低を更新した。受注が回復しなければ、あと1年半でなくなる計算になる。
円高も響き、受注量は2年連続の減少。隻数は2隻増えたものの、大型船が減り、1隻当たりの総トン数は大きく下がった。
12年度の受注が13隻と4隻減ったツネイシホールディングス(福山市)は「リーマン後で最も厳しい一年だった」と受け止める。運輸局は「供給過剰で船がだぶついているところに需要が低迷した。コストの安い中国や韓国との競争が一層激しくなっている」と分析する。
建造量は421万9千総トン(135隻)で11%減と2年連続のマイナス。エンジンやポンプなど船の工業製品の生産高は1556億円で18%減った。