かつて陽留見は七つの神々によって護られていた。
しかし押し寄せる近代化の波は、神々の存在を人々から忘れさせ、
やがて陽留見が陽見と名を変えた頃、忘れ去られた神々はその力を失いつつあった・・
近代化による人口の増加。それとは裏腹に荒み行く人々の心。
その荒んだ心が産み出した黒い「ヨドミ」は陽見を浸食し、街は闇に汚されていった。
そしてそんな中、精神を病んだ或るひとりの少女が、孤独な死を遂げた。
彼女の狂気と怨念はやがて、「ヨドミ」と一体となり、
邪悪な神へと化身する。
のちに、子ども達の間でとりとめもない噂として語られる存在。
人面ガラスである。
人面ガラスの姿を見たものは100日ののち、死に至るという。
神々は、「ヨドミ」による街の浸食を食い止めねばならなかった。
誰か、強い霊力を持った人間を探し出し、新たな陽見七神のひとりとして迎えることで、一気に街を浄化する。
しかしその前に、跳梁する人面ガラスを消滅させねばならない。
七神のひとりであるカスカは、13年前、人面ガラスを産んだ少女にうりふたつの、
強い霊力をもつ少女に目を付ける。
「ひとの世にありて、ひとの世にあらざる」その少女の名は、シイナクルミ。
何者かに操られたかのような宿命を背負った少女。
カスカは彼女に近づき、数々の危機を救いつつも、人面ガラスを滅ぼし、彼女を七神に転生させる算段を練るのだった・・
陽見台中学校で、いつからか囁かれるようになった噂。
その姿を見た者は、100日後に死ぬという・・人面ガラス。
その真偽を確かめるべく、夜の鳥塚へやってきた、ナオ、サンゴ、クルミの3人。
この時を境に、彼らは陽見に流れる数々の噂を調査する事になった。
なんでサンゴがついて来るんだよ・・
何言ってんの、アタシはアンタ達の保護者だよ
ウワーイ♪ サンゴちゃんもいっしょなのね(^^)
あこがれのクルミと親しくなりたいナオ。
ふたりの仲が気になってしょうがないサンゴ。
3人は噂の調査という名目でもって、
ナオはクルミとの散歩を、
サンゴはふたりの監視を続ける。
ここに、奇妙な三角関係、夕闇通り探検隊が誕生した。
今日も噂の真偽を確かめんと陽見の街を奔走する探検隊。
その彼らに近づくカスカら陽見七神。
そして人面ガラス・・
陽見の黄昏に、それぞれの思惑が交錯する。