さあ、再開幕。指揮官が長野駅へ到着した【拡大】
「立て直し期間」と意義づけ、チーム状態の向上と個々の“心の洗濯”にあてた4日間-。その最終日、甲子園室内で汗を流すナインを厳しい視線でチェックした和田監督は、確信を持った。練習後、クラブハウス内の会議室の椅子に腰かけると、力強い口調で、切り出した。
「もちろん目指すものがあるし、いい再スタートを切るために過ごした(交流戦後の)4日間だった。万全でいけると思う」
目指すモノ-。もちろん8年ぶりのV奪回に他ならない。「万全」の言葉に手応えがにじむ。
16日に終了した交流戦は最後に3連敗を喫し、「打線が下降線」と嘆いたが、“手当て”も施した。「下位打線が弱いというイメージを相手に与えてしまった」。敵に与えた“負のイメージ”を払拭すべく、不振で2軍降格していた新井良を合流させた。巨人を追いかける戦力は、整った。ただ、自信があるからこそ求める。欠かせぬ「ピース」も明確に示した。
「起爆剤がほしい」
交流戦では、野原や荒木、柴田と若手を積極起用した。「もうちょっと使いたい、と思わせる若手が出てこなかった」。足らないのは、ここ。現状の戦力プラス、起爆となる若手。それが揃ってこそ、確実に首位を行くGが射程圏に入る。