2013.6.21 05:02(2/2ページ)

虎・ボイヤーやるやん!覚えたて新兵器、即披露?

スタンリッジ(左)から入念にアドバイスを受けた

スタンリッジ(左)から入念にアドバイスを受けた【拡大】

 室内練習場に、2人の大男の声が響いた。ボイヤーが、新たな武器を授かった。キャッチボール相手を務めたスタンリッジから激しいジェスチャーで理論をぶつけられ、カットボールを教わったのだ。新球種と自信を手に、サムライたちのバットをへし折る。

 「最後の方は、理想としているボールが投げられたよ。握りが良くなってくれば、あした(21日)にも使えるだろう。左打者のバットを折れる球になればいい」

 キャッチボールの終盤、2人は強いボールを何度も投げ合い、互いの握りを見せて、激論を交わした。そして日本野球の先輩から“緊急伝授”されたのが、直球に近い腕の振りで、速く小さいスライダー、「カットボール」だった。

 最速158キロを誇り、前日19日には甲子園のシート打撃で西岡、鳥谷、桧山を三振に斬った剛腕だが、当初使う予定だった変化球は、2種のカーブのみだった。

 カットボールについては「アメリカにいたときは遊びで、そこまで投げていなかったんだ」と明かしたが、2軍戦や前日の登板経験から、方針転換。スタンリッジに弟子入りを願い出たのだ。

 中西投手コーチは「トライはしてみる。(習得したいと)本人から言ってきた。まずは今持っているボールでどこまで行けるかだ」と話し、21日の1軍昇格後に即、新球を使用する可能性は否定したが…。新助っ人は早くも投げる気満々!? だ。

 「日本へ来て、必要だと感じた。いろんな人から教わろうと思っているんだ」とボイヤー。『郷に入っては郷にしたがう』とばかり、柔軟な姿勢を強調した。待ちに待った1軍デビューへ、練習後、チームととも長野入り。剛腕をうならせ、相手をカッターでなで斬りにする。(長友 孝輔)

(紙面から)