中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > サッカー > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【サッカー】

なでしこ危機感 NZと1−1ドロー

2013年6月21日 紙面から

◇キリンチャレンジカップ2013 日本1−1ニュージーランド

 サッカー女子の国際親善試合キリンチャレンジカップは20日、佐賀県鳥栖市のベストアメニティスタジアムで行われ、なでしこジャパンはニュージーランド(NZ)と1−1で引き分けた。昨夏のロンドン五輪以来の代表復帰となったMF澤穂希(34)、宮間あや(28)が先発出場。前半21分にFW大儀見優季(25)が先制ゴールを決めたが、後半に追い付かれた。なでしこジャパンは22日から欧州に遠征し、26日にイングランド、29日にドイツと親善試合で対戦する。

 佐々木監督の目には、これからなでしこジャパンに迫る暗雲が見えているかのようだった。いつものにこやかな表情ながら、その口からは厳しい言葉が飛び出した。

 「奪ってからのミスが多すぎた。反省しなきゃいけないところ。アルガルベのデンマークといい、今回のNZといい、世界はスキルフルになりつつある。パワーもあって戦術もある。それと戦うにはなでしこ自体のレベルを上げていかないといけない。次の(W杯)連覇は難しいし、これから世界大会で予選を突破することも難しくなる」

 これまでは相手のパワー、スピードを、優れた連係、パスワークで上回ってきた。しかし、世界の強豪国は日本のサッカーを見て、急速に体制を変えつつある。日本のアドバンテージは既に風前のともしび。そんな中で、佐々木監督はこれまでの日本の中心だった澤にも厳しい言葉を吐いた。

 「日本のリーグからテンポアップした中で、どこまでできるか見てみたが、ボールを奪う勘が戻っていない。これまでは予測と動きのよさで奪ってきたが、(ボールを取りに)いくと外される、いくと外されるを繰り返して体力を消耗した。相手のレベルが上がった中で取り切れなかった」

 久しぶりに招集され、コンディションも整わない中での試合で、佐々木監督の言葉は厳しすぎるかもしれないが、高さ、パワー、スピードで上回る相手が日本と同じ技術を身に付ける日はそう遠くない。今後は判断の速さ、ミスのない流れるようなプレーが、たとえベテランであっても最高の状態で求められることになる。 (荒川敬則)

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ