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【サッカー】

麻也ぼう然「魔の時間帯」4失点

2013年6月21日 紙面から

◇コンフェデ杯<1次リーグ> イタリア4−3日本

 いまにも涙があふれ出てきそうだった。試合後、控室から出てきた吉田はこれまで見たこともないような、悲しい形相だった。「あっ、指輪を忘れました…」と控室に飛んで戻り、すぐ取材エリアに戻ってきた。あまりの失望感で、危うく結婚指輪を置き忘れるところだった。

 「ブラジル戦に続き守備陣の不安定さが出てしまった。チームに迷惑を掛けて、申し訳ない」

 まず謝罪の言葉から始まった。2−0で迎えた前半終了間際に右CKから失点。課題だったセットプレーからまたやられた。さらに後半5分、吉田は自陣の深い位置でジャッケリーニにスルリと体を入れ替えられ、ボールを奪われた。そのままゴール前にクロスを送られ、内田のオウンゴールを招いてしまった。

 「あの時間帯がすごく重要ということは分かっていた。次の1点がすごく大事というのも全員が理解していた。クリアでもよかったけど、体を入れようとしたら、入れ替わってしまった…。僕のミスがいただけなかった。あれがカギになった」。小さなほころびが大きな失点につながった。

 3−3だった同41分には、相棒の今野の中途半端なクリアが相手に拾われ、ジョビンコに決勝点を決められた。ミスが絡み、開始直後と前後半の終了間際など大事な時間帯にゴールを奪われた。いくらイタリア相手でも4失点は多すぎる。

 後半終了間際、吉田はネットを揺らしたが、オフサイドで挽回のゴールにはならなかった。

 ブラジル、イタリアを相手に計7失点。「この2試合で残せたものはない。でも財産にしなければ…」。振り絞るように吉田は言う。この悔しさが、吉田をまたワンランク上のセンターバックに引き上げるはずだ。 (原田公樹)

 

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