ドル97円付近、上海短期金融市場は混乱に拍車
[東京 20日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の97円付近。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が資産買い入れの縮小方針を打ち出したことで97円台を回復、6月11日以来の高値をつけた。
ただ、半期末を控えた海外勢の動きは鈍く、目先の上値は限られるとの見方が目立つ。上海短期金融市場では混乱に拍車がかかっており、中国経済の先行きに懸念が出ている。
<ドル円上昇も海外勢の動き鈍い>
午後3時までのドル/円は堅調に推移した。朝方は株にらみの外資系証券の売りが入り、96.20円まで下押しする場面もあったが、日経平均株価が大きく崩れなかったことから、その後買い戻された。
「バーナンキ議長のタカ派的な発言の割には株式市場がそれほど下がらなかったので、きょう日経平均が1万3000円近辺でサポートされるならばドル/円はもう一度上トライとの見方が多かったが、その通りの展開になって買い戻された」(大手邦銀)という。
日経平均が下げ幅を縮小させる場面で、ドル/円は一時97.18円まで上昇。ストップを巻き込んだことで、上昇に弾みがついた。
もっとも、これまでの相場をけん引してきた海外勢の動きは鈍い。大手邦銀関係者は「海外勢はいったんポジションを縮小させたので、半期末である今月はあまり買えないだろう。日本人だけでは(上昇に)限界がある」と指摘。その上で「103円をやっていたときの調整ターゲットは97─98円くらいだったが、95円割れでみんな投げさせられたこともあり、以前のように力強く上がってイメージは描きにくい」との見方を示した。
きょうの相場は「海外勢の動きは活発ではなく、薄商いの中で動いている感じだ」という。 続く...