UPDATE 2-ユーロ圏の6月総合PMI速報値は48.9に上昇、予想上回る
* 2012年3月以来の高水準
* 新規受注サブ指数は引き続き50割り込む
* 独総合PMI速報値は50.9、4カ月ぶりの高水準
* 仏総合PMI速報値は46.8、前月から上昇 (内容を追加しました)
[ロンドン/ベルリン/パリ 20日 ロイター] - マークイットが発表した6月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)速報値は、総合が48.9となり、予想の48.1を上回った。
PMIは50が景況の改善・悪化の節目となる。
5月は47.7だった。
6月の総合PMI速報値は2012年3月以来の高水準となった。ただ、過去22カ月のうち1カ月を除いて節目となる50を下回っている。
6月のユーロ圏の企業景況感は予想を上回ったものの、新規受注サブ指数が引き続き50を割り込み、完全な回復には程遠いことを示唆した格好となった。
マークイットのチーフエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は6月の総合PMI速報値について、「このレートなら第3・四半期に安定化し、第4・四半期には50を上回るだろう。これは今年下期に(景気が)大きく改善するという政策当局者の見方とも一致している」と指摘。マークイットによると、ユーロ圏の今四半期の経済成長率はマイナス0.2%になることを6月のPMIは示唆しているという。
ただ、新規受注サブ指数は前月の46.8から47.4に上昇したものの、23カ月連続で50を下回った。
ウィリアムソン氏は「良い方向に向かっていることを示唆しているが、早急に改善することはないだろう」と述べた。
また同氏は「ユーロ圏の政策当局者はこうした指標の改善を間違いなく好感するとみられ、欧州中央銀行(ECB)は短期的に一段の行動をとる必要はないとみなすだろう」と指摘した。
6月のサービス部門PMI速報値は前月の47.2から48.6に上昇し、1月以来の高水準をつけたものの、17カ月連続で50を下回った。ただ、市場予想の47.5を大きく上回った。
製造業PMI速報値は前月の48.3から48.7に上昇し、予想の48.6をわずかに上回った。
ドイツの総合PMI速報値は50.9となり、4カ月ぶりの高水準となった。一方、フランスの総合PMI速報値は46.8と16カ月連続で50を下回ったものの、前月の44.6から上昇した。
<ユーロ圏=マークイット発表>
6月 5月 予想
総合PMI指数 48.9 47.7 48.1
製造業PMI 48.7 48.3 48.6
サービス部門PMI 48.6 47.2 47.5 <ドイツ=マークイット発表>
6月 5月 予想
総合PMI指数 50.9 50.2 ----
製造業PMI 48.7 49.4 49.8
サービス部門PMI 51.3 49.7 50.0 <フランス=マークイット/CDAF発表>
6月 5月 予想
総合PMI指数 46.8 44.6 ----
製造業PMI 48.3 46.4 47.0
サービス部門PMI 46.5 44.3 44.8
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