福井県警生活環境課サイバー犯罪対策室と福井署、越前署の合同捜査班は18日、同級生のIDでヤフーサイトにアクセスしメールを盗み見したとして、不正アクセス禁止法違反と私電磁的記録不正作出・同供用の疑いで、県内の中学3年の男子生徒(14)を書類送検した。同課によると、同法違反容疑による県内中学生の摘発は初めて。
送検容疑は3月13〜15日の間、同級生になりすまし、ヤフーのパスワードを忘れたときに変更できる「救済機能」を利用、8回にわたり不正にアクセスした疑い。
同課によると、同級生との間には当時トラブルがあり、男子生徒は「自分の悪口をメールに書いているのではないか」と考え、盗み見たという。
男子生徒は、パスワードを再設定しようと「秘密の質問」のペットの名前に何度か答え、合致しパスワードを変更した。
ログインできなくなった同級生がパスワードを変更し直したが、男子生徒は再びパスワードを変更したという。同級生が「身に覚えのないログインがある」と警察に相談し、容疑が明らかになった。
摘発を受け県義務教育課は「ネットは顔が見えないことからついやってしまったのだろう。だが、他人の名前をかたるなど、実生活で許されないことはネット上でも同じ」とし、各校に情報モラル教育の徹底を求めていく考えを示した。
県教委によると、県内の中学校では道徳や特別活動、技術科の時間に情報モラル教育を行っている。個人情報やパスワードの管理など、主に携帯電話でネットを利用する注意点をまとめたパンフレットも作製し、新1年生に配布している。