校内マージャン:大阪市、調査結果は事実誤認と謝罪
毎日新聞 2013年06月19日 23時34分(最終更新 06月19日 23時58分)
大阪市立中の男性教諭が校内で生徒とマージャンをしていたなどとする調査結果を同市が公表し、学校側が「事実無根」と抗議していた問題で、調査を監督する市公正職務審査委員会が19日、記者会見し、調査結果は事実誤認だったと発表し、謝罪した。職員の思い込みなどが原因だったと指摘する一方、「調査は十分だった」と結論付けた。
この問題は、今年2月に外部から公益通報を受け、市監察部が調査。5月31日、市のホームページで、教諭が「校内にソファ、冷蔵庫、テレビ等を持ち込み、ほとんど毎週末、生徒とマージャンをするとともに、月に数回程度宿泊していた」などとする調査結果を公表した。学校側の抗議を受け、市は今月5日に「生徒」を「教え子」と訂正。弁護士などで構成する公正職務審査委が事実関係の確認や調査経緯の検証をしていた。
審査委によると、教諭が校内で宿泊した事実は認められるが、ソファなどを持ち込んだり校内でマージャンをした事実は確認できなかったという。誤認の原因については、▽不確実な情報を断定的に記載した▽校長から聴取した内容を勘違いした−−と指摘した。
また、調査の際に教諭本人から聞き取りをしなかったことについて、市監察部は「教諭を調査していれば、詳細な事実関係が判明し、このような事態にならなかった可能性がある」と陳謝した。一方、審査委は「調査は公益通報の内容を確認することが目的で、本人への聞き取りは必ずしも必要ない」と見解が分かれた。
橋下徹市長は記者団に、「校長から聞き取ったことだけで事実認定したことに、監察の在り方として問題、欠陥があった」と話し、組織を見直す考えを示した。【津久井達、村上尊一、茶谷亮】