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最終更新:2013年6月19日(水) 0時19分

内部告発のCIA元職員「米で公正な裁判は期待できず」

 G8のテーマにあがった3つの「T」の1つが、「情報の透明性」です。CIA・アメリカ中央情報局の元職員の内部告発が各国に波紋を呼ぶ中、CIAの元職員エドワード・スノーデン氏が、今度はウェブ上で公開質問に応じ、中国政府との接触についても答えています。

 アメリカ政府による個人情報の収集を告発したCIAの元職員エドワード・スノーデン氏。新たな動きをみせたのは、イギリスの新聞「ガーディアン」のウェブサイトでした。日本時間の18日0時すぎ、ライブで質問に応じる「公開Q&A」が始まりました。

 まず問われたのは、香港に滞在している理由です。

 「アメリカでは公正な裁判を受けられない。私を秘密漏えいの反逆罪で有罪にしようとしている」(CIA元職員 エドワード・スノーデン氏)

 こう述べた上で、「告発の背後に中国政府がいるのでは?」という一部の指摘に対しては・・・

 「中国政府と接触したことはない」(CIA元職員 エドワード・スノーデン氏)

 きっぱりと否定。「中国のスパイ説」について、皮肉めいたやりとりも見せました。

 「もし私が中国のスパイなら、なぜ直接北京に入らないのか?今頃、鳳凰でもなでていただろうに」(CIA元職員エドワード・スノーデン氏)

 およそ1時間半、20ほどの質問に答えたスノーデン氏。「オバマ政権に失望した」と語り、政府をけん制、こう明言しました。

 「アメリカ政府が私を投獄したり暗殺したりしても、この一件を取り繕うことなどできない」(CIA元職員 エドワード・スノーデン氏)

 支持率が急落したオバマ大統領は、極秘の情報収集活動について「公表の範囲を広げる検討」を指示したといいます。イギリス政府も、「過去の会合で各国代表団の電話を傍受した」などの報道にさらされています。

 G8サミットでも議論が交わされたとみられますが、詳細は明らかになっていません。(18日23:28)

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