G8閉幕 安倍総理はアベノミクスの成果を強調(06/19 11:47)
G8=主要国首脳会議が閉幕しました。内戦が続くシリア情勢や多国籍企業の税逃れ問題が議論された一方で、過去の国際会議でイギリス政府が電話などを盗聴していたと元CIA=米中央情報局の職員が暴露したことも注目されました。こうしたなか、世界が注目する「アベノミクス」への理解を求めるべく臨んだ安倍総理大臣は存在感を示せたのでしょうか。
(政治部・山下達也記者報告)
安倍総理は、最も力を入れていたアベノミクスについて「各国から強い期待と高い評価があった」と何度も繰り返し、成果を強調しました。
安倍総理大臣:「日本が再び世界の中心に躍り出ようとしていると実感したサミットだった。私の経済政策について、強い期待と高い評価を頂いた」
ただ、為替競争の懸念が指摘されたほか、ドイツのメルケル首相からは、個別会談で財政赤字への対応を迫られました。しかし、安倍総理は「一般論として金融緩和の課題が出ただけで、日本への懸念が示されたとは受け止めていない」と強気の姿勢を崩しませんでした。ただ、共同声明には、日本を名指しして「信頼できる中期財政計画が必要だ」と盛り込まれました。このため、安倍総理は「夏までに中期財政計画を作り、財政健全化の目標と具体的な取り組みを示す」と表明しました。安倍総理は自信満々でG8を終えましたが、帰国後は、さらなる成長戦略と財政再建の両立という難しい経済運営を迫られることになります。