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発明の名称 固液分離装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平8−173994
公開日 平成8年(1996)7月9日
出願番号 特願平6−322424
出願日 平成6年(1994)12月26日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】溝上 満好 (外2名)
発明者 遠藤 豊房 / 中川 茂樹
要約 目的
濾過部表裏面の清掃や、リボンスクリューやケーシング内面に付着,堆積した生ごみの清掃が可能なように構成し、悪臭の発生を防止すること。

構成
生ごみ処理機内の固液分離装置において、清掃時、固液分離装置の濾過部1を有するケーシング19内に流体を一時貯留すべく排水管2中に電磁仕切弁18を配設する。
特許請求の範囲
【請求項1】 生ごみ処理機内の固液分離装置において、清掃時、固液分離装置の濾過部を有するケーシング内に流体を一時貯留すべく排水管中に仕切弁を配設したことを特徴とする固液分離装置。
【請求項2】 濾過部の濾過体裏面側に裏面を清掃する掻取体を設置したことを特徴とする請求項1記載の固液分離装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば台所から出る生ごみを破砕した後の固液分離装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】台所からでる生ごみを水切りする、すなわち固液分離するものとしては、濾過部(スクリーン)を有する内外筒を同心状に組み合わせて作った環状空間にコイル状スクリュー(リボンスクリュー)を回転自在に配置したもの等がある。
【0003】ところで、これら固液分離装置の濾過部表面には、使用中に粘りけのある生ごみがはりついたり、また排液中の油質のものが付着したり、またあるいは濾過部から漏れた生ごみの微粒子が濾過部の裏面側に付着したりする。また、固液分離した生ごみがリボンスクリューやケーシング内面に付着,堆積したりする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記した従来の固液分離装置では、濾過部の表裏面に付着した生ごみや排液中の油質等の除去及びリボンスクリューに付着した生ごみの除去についての考慮はなされていないのが実情である。このように濾過部の表裏面やリボンスクリューに付着した生ごみや排液中の油質等を長期間放置すると悪臭が発生する。
【0005】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、濾過部表裏面の清掃や、リボンスクリューやケーシング内面に付着,堆積した生ごみの清掃が可能なように構成し、悪臭の発生を防止できる固液分離装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成するために、本発明の固液分離装置は、生ごみ処理機内の固液分離装置において、清掃時、固液分離装置の濾過部を有するケーシング内に一時流体を貯留すべく排水管中に仕切弁を配設したのであり、さらに、濾過部の濾過体裏面側に裏面を清掃する掻取体を設置したのである。
【0007】
【作用】本発明の固液分離装置では、仕切弁を閉鎖した後固液分離装置の濾過部を有するケーシング内に所定量の流体を貯留し、固液分離装置を所定時間正逆又は逆運転させて、濾過部の表裏面やリボンスクリュー,ケーシング内面に付着した生ごみや排液中の油質等を攪拌分離する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付した図面に基づいて説明する。図1は本発明の固液分離装置の概略縦断面図、図2は本発明の固液分離装置の濾過部の構成を拡大して示す図、図3は本発明の固液分離装置の構成要素であるリボンスクリューの形状を示した図であって、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A矢視図、図4は本発明の固液分離装置の構成要素である回転力伝達板の形状を示した図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B矢視図、図5は本発明の固液分離装置の構成要素である回転板の形状を示した図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のC−C矢視図である。
【0009】図1・2において、1は網目状の部材で形成される濾過内筒1aと同じく網目状の部材で形成される濾過外筒1bを同心状に配置して環状空間1cを形成する濾過部であり、濾過内筒1aの下端は排水管2に接続され、濾過外筒1bの下端は機台3に固定されている。
【0010】4は前記機台3に軸受け5を介して回転自在に支持された駆動輪であり、その下部外周にギア6を外嵌固定し、このギア6に噛合するピニオン7に駆動源であるモータ8の回転を伝達するようになっている。そして、この駆動輪4の上面には前記した濾過内筒1aと濾過外筒1bで形成される環状空間1cに挿入されるコイル状のリボンスクリュー9が取り付けられている。
【0011】リボンスクリュー9の上端部の内外周には、図3に示すように、深さT1,幅S1の凹部9aと深さT2,幅S2の凹部9bを設けており、ヨーク10,掻き取り板11を垂下状に取り付けた補助板12に回転力伝達板13を設置し、図4に示すように、この回転力伝達板13の内周部に前記凹部9aに嵌合するキー部13aを設けて、リボンスクリュー9の回転を掻き取り板11に伝達するように構成されている。この掻き取り板11は濾過外筒1bの高さ方向略全域をカバーできる長さで、かつその側面が濾過外筒1bの外周面と若干の間隔を存して配置されている。
【0012】14は前記回転力伝達板13と同様にリボンスクリュー9に取り付けられた回転板であり、図5に示す如く回転板14の外周部に前記凹部9bに嵌合するキー部14aを設け、リボンスクリュー9の回転を軸15に伝達する。そして、この軸15の上部には送り羽根16を、また下部には濾過内筒1a内に挿入される掃除スクリュー17を取り付けており、これらを回転するようになっている。この掃除スクリュー17は、その外周部が濾過内筒1aの内周面と若干の隙間を存し、かつ濾過内筒1aの高さ方向略全域をカバーできる長さを有しており、リボンスクリュー9と逆巻方向(濾過内筒1aの内周面に付着した付着物を下方に移送する方向)のコイル形状をしている。
【0013】18は排水管2に設けられた電磁仕切弁であり、この電磁仕切弁18の開閉によって濾過部1に水を貯留したり、排出したりするのであって、ケーシング19に設けられた排水管20の上方位置に設けられたセンサ21によって濾過部1内に貯留された水の量を検出する。なお、22はケーシング19の下方に設置された搬入管であり、23はケーシング19の上方に設置された排出管を示す。
【0014】本発明の固液分離装置は上記したような構成をしており、通常運転時には電磁仕切弁18を開放させた状態で、洗皿(シンカー)から排出され、破砕された生ごみは水道水と一緒に搬入管22を通って濾過部1の環状空間1cに導かれる。環状空間1c内の前記生ごみと水道水は、モータ8によってピニオン7,ギア6,駆動輪4を介して回転されているリボンスクリュー9によって上方に移動される。この上方への移動中、水分は濾過内筒1aから排水管2を通り、また、濾過外筒1bから排水管20,2を通って排水される。この時、濾過外筒1bからの排水は、先ずF点から流出するが、仮に濾過外筒1bの下部が目詰まりすると上方のG点から流出することになる。
【0015】また、リボンスクリュー9の上方に設置された送り羽根16によって前記水分が除去された生ごみ固形物は排出管23を通って例えば図示しないごみ容器や有機物分解微生物(EM菌)を投入した容器に投入される。この時、送り羽根16による生ごみ固形物の送り速度がリボンスクリュー9による生ゴミ固形物の送り速度より低くなるようにリボンスクリュー9のコイル形状を形成しており、これらの生ごみ固形物の送り速度の差によって排出管23を搬送中に生ごみ固形物はさらに圧縮され、水切りが行われる。
【0016】また、前記した生ごみを固液分離して図示しないごみ容器や有機物分解微生物(EM菌)を投入した容器に投入する間、モータ8の回転は回転力伝達板13及び回転板14を介して掻き取り板11及び掃除スクリュー17に伝達され、濾過内筒1aの内周面や濾過外筒1bの外周面に、粘着性のあるもの,微粒子のドロドロしたものが付着するのを可及的に防止しているが、これだけでは濾過内筒1aの内外周面や濾過外筒1bの内外周面,リボンスクリュー9,ケーシング19の内面の付着物が完全には除去できない。
【0017】そこで、本発明の固液分離装置では、以下のように濾過内筒1aの内外周面や濾過外筒1bの内外周面,リボンスクリュー9,ケーシング19の内面の清掃を行う。すなわち、電磁仕切弁18を閉鎖した後に搬入管22を通って濾過部1に水道水を導く。そして、この濾過部1を有するケーシング19内に所定量の水が貯留されたのをセンサ21によって検出すると、所定時間リボンスクリュー9を正逆回転させる。
【0018】その後、電磁仕切弁18を開放し、リボンスクリュー9をさらに所定時間正逆回転させる。排液中の油質は水と共に排水管2から排出され、生ごみは濾過内筒1aの内周面や濾過外筒1bの外周面及びリボンスクリュー9から分離される。
【0019】生ごみ処理機において、清掃運転を通常運転に連続して行う場合には、以下のように運転する。
■水道栓を操作して生ごみ処理機に水を導く。
■生ごみ処理機の作動ボタンを操作して生ごみ処理機内の上流に設けられた破砕機及び固液分離装置を起動する。
■生ごみを破砕機に投入し、破砕音がなくなって例えば20秒後に停止ボタンを操作して破砕機を停止する。固液分離装置はタイマーによって所定時間通常運転を行った後に停止し、さらに上記したような清掃運転を所定時間行う。
■水道栓を操作して水をとめる。
【0020】本実施例では、清掃運転時にリボンスクリューを所定時間正逆回転させた場合を説明したが、リボンスクリューを所定時間逆回転させてもよい。また、正回転のみでも清掃効果は得られ、モータなどの制御系を安価に構成できる。また、本発明の固液分離装置は図1に示したような内外二重管構成したものに限らず、特開平5−184963号公報に開示された生ごみ粉体処理装置やその他の生ごみ処理装置などに使用できる。
【0021】なお、図1に示す実施例では濾過内筒1a,濾過外筒1bは、円筒状のものを示したが、截頭円錐筒状でもよい。この場合、リボンスクリュー9も同様である。また、濾過部1は本実施例では垂直配置したものを示したが、傾斜配置してもよい。さらに、リボンスクリュー9も本実施例のように同一ピッチでなく、ピッチを変化させたものを使用してもよい。またさらに、掻き取り板11の回転力や、掃除スクリュー17及び送り羽根16等の回転力の取り出しは、リボンスクリュー9の上端からではなく、下部や中央部から取り出してもよい。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の固液分離装置は、生ごみ処理機内の固液分離装置において、清掃時、固液分離装置の濾過部を有するケーシング内に流体を一時貯留すべく仕切弁を排水管中に配設したので、仕切弁を閉鎖した後固液分離装置の濾過部内に所定量の流体を貯留し、固液分離装置を所定時間正逆又は逆運転させて、濾過部の表裏面やリボンスクリュー,ケーシング内面に付着した生ごみや排液中の油質等を攪拌分離する。また、正回転のみでも清掃効果は得られ、モータなどの制御系を安価に構成できる。さらに、濾過部の濾過体裏面側に裏面を清掃する掻取体を設置した場合には、生ごみや排液中の油質等を除去する効果が増大する。




 
 


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