2000年入社。入社後7年間は技術部門で、新エネルギーや環境技術の開発に携わる。その後、海外トレーニーとして英国の政府系機関に1年間出向し、海外事業の基礎を身につける。チャレンジ制度を利用し、2008年より Osaka Gas UK, Ltd. に出向。現在は、資源・海外事業開発部 事業推進チームで勤務している。
海外事業を拡大していくため、ヨーロッパにおける現場担当者は、当社が都市ガス事業で培った知見を活かせるビジネスや天然ガス発電所など、新たに知見を得ることの出来るビジネスへの投資機会を発掘することから、既にヨーロッパで投資を実施しているプロジェクトの株主としての経営管理までを行っています。
2008年からOsaka Gas UK, Ltd.へ勤務することになった当初は、これまでのエンジニアとしてのキャリアから大きく環境が変化し、自分でも何から始めていけばよいのかわからない、全く手探りの状況でした。
関西地方では、大阪ガスは誰もが知っている事業者ですが、ヨーロッパでは状況が異なり、遠い極東の一ガス事業者に過ぎません。まずは当社がヨーロッパにおいて、いったい何をしようとしているのかを理解してもらう所から話を始めなければなりませんでした。またヨーロッパ全体をターゲットにしていますが、国ごとに電力事業やガス事業の規制やマーケットの仕組みはさまざま。まずは各国の事業の仕組みを勉強することも必要でした。しかしながら、毎日各方面からたくさんの情報が入ってくる中でそれらを理解し、さらに売主やパートナーの状況や意図もくみ取りながら、当社にとってふさわしい事業機会を見つけ出すというのは簡単なことではありませんでした。ほとんどが空振りに終わるという状況が続いていました。
まずはヨーロッパ各国の中で、どんな規制緩和の動きがあり、どのような電力・ガス事業者がいかなる状況におかれているのかを徹底的に調べ、頭に叩きこみました。そして次には、さまざまな案件情報が集まるであろう現場を地道に訪問し、当社がやろうとしていることを着実に伝えて回りました。
ヨーロッパでも経済情勢など、エネルギー業界を取り巻く外部環境が近年大きく変化し、各国において電力・ガス事業の再構築がなされる状況もあいまって、最近では次第にチャンスを拾えるようになって来ました。それでも市場の状況は刻一刻と変わっていきますので、その動きに遅れないよう市場の動向に注目し、地道な活動を続けていくことが重要だと感じています。
中期計画「Field of Dreams 2020」では、海外事業が一つの事業の柱として位置づけられています。そのために、海外事業拡大の方向性は定まっていますが、今の自分のレベルを考えると、事業に貢献していくためにはまだまだ未熟な段階にあると思っています。特にこれまで技術者としてのキャリアがほとんどであったため、業務に必要な新たな知識を得るために努力を積み重ねて行きたいです。決して一人では出来ない仕事ですので、事業に携わっている皆でレベルアップして、海外事業という一つの大きな柱を築いていきたいと考えています。