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  夕日 作者:レンタン
104、平日34
104、平日34
 これから僕とひとみの対戦が始まる。互いに1勝している同士、勝ったほうが優勝である。
まずはメモでエントリーさせたメンバーを見せ合う。
僕のエントリーポケモン
レントラー ランターン トリトドン ブースター サーナイト ノクタス
ひとみのエントリーポケモン
ピカチュウ プクリン ニョロトノ グレイシア キレイハナ キュウコン
3体までならメンバーは替えることができる。僕はさっき出せなかった3体をそっくりそのまま入れ替えた。
ミカは僕の後ろでメモ書きを覗き見ている。
「あれ? ユウタ君、ノクタスとトリトドンなんて持ってたけ?」
「あー、最近育てたんだよ、最近」
「へえー、そうなんだ。2体とも個性的で面白いよね」
「うん、だから使ってみたかったんだ」
「あっ、ひとみのメンバー、変わってる」
「ちょっと、ミカ、アドバイスするのはなしだよ」
「はーい、ごめんなさい」
ひとみはかなりこの勝負に本気になっているようだ。受付で見せる笑顔とは違って、とても真剣な眼差しをしている。
(さてとこれを勝てば優勝だけど……どうしようかな。てかこれでミカに勝ったのか。なかなか上手そうだな、ひとみは。まずピカチュウはくるだろうな、こっちには素で抜ける子がいないし。となると唯一先制できるスカーフサナは必須と。でも他に刺さる相手がニョロトノしかいないな。しかもニョロトノはこっちにレントラー、ランターン、ノクタスがいる以上出てこれないだろうし。次にきそうなのはキレイハナかな、ランターンとトリトドンを落とせる。あっ、でもそうなるとブースターを倒せるニョロトノがいるから出せないんじゃないか。そう考えるとキュウコンがきそうだな、おそらくエナボ持ちだろうし。あと1体はグレイシアかプクリンのどちらかな、いやでもどっちもこちらへの有効打がないような……。うーん、難しいな。)
「よし、決まったー」
「えっ」
「ユウタさん、まだですか?」
「ごめん、もうちょっと待って」
(早いなー、もう決まったのか。じゃあこっちも急ぐか。とりあえず先発はブースターと。ニョロトノ以外は誰がきても大丈夫だし。あとはサーナイトと……もう1体はノクタスでいこうと、使ってみたいし)
「僕も決まったよー」
「じゃあ始めましょうか」
「ユウタ君、頑張ってね」
「おうっ」

ミカが応援してくれる中、対戦が始まる。
先発は
僕:ブースター ひとみ:ニョロトノ
(えっ、マジかよ。相性最悪だな。てかなぜ読まれたし。これは替えるしかないよな、有効打ない上にドロポンが間違いなくくるし……。ここはそれ読みでサーナイトと、貯水トレースできるし)
僕:サーナイトに交代 ひとみ:なげつける電気玉
(電気玉だと!? 麻痺は痛い。これピカチュウいたら終わりじゃん。ここは10万したいけどキレイハナがいたらきついな、とりあえずサイキネか、いや待てよどうせならトリックするか、どうせこのスカーフもう意味ないし。じゃあ、トリック)
ひとみ:冷凍ビーム 僕:トリック
(さてここだ。素直に行けば冷ビ読みで一度ブースターに戻したいけど、読まれてドロポンがきたら終わりと。まあでもここは居座り安定か、冷ビなら次に戻せばいいし、ドロポンなら相手が替えないといけなくなるしな)
ひとみ:ドロポン 僕:10万ボルト
(よし、読みどおり。ここは間違いなく引いてくるからサイキネだな)
僕:サイキネ ひとみ:キュウコンに交代
(キュウコンかー、ダメージは半分弱。硬いな。ここはブースター替えるか、貰い火で受けられるし)
ひとみ:悪巧み 僕:ブースターに交代
(悪巧みか、積んできたな。多分サブはエナボだから引くと思うんだけど。ニョロトノ読みで馬鹿力だな)
ひとみ:めざパ 僕:めざパが効果抜群で耐えて馬鹿力
(めざパで抜群!? 地面か。やばいな、次で落ちる。しかも馬鹿力ギリ耐えたし。まあでもここは石火と)
僕:電光石火 ひとみ:キュウコンが落ちてニョロトノに交代
(さあ、ここも重要。ドロポン読みでサーナイト出してもいいけど、麻痺があるんだよな、麻痺が。でも安定か、サーナイト交代が)
僕:サーナイトに交代 ひとみ:冷ビ
(冷ビか。でも引くだろ、こっちにブースターがいる以上捨てるわけにいかないし。ここはサイキネ)
僕:痺れて動けない ひとみ:ピカチュウに交代
(麻痺ったー。でも1発では落ちないだろう。替えられないし、もう一度サイキネと)
ひとみ:10万ボルト 僕:耐えて痺れて動けない
(また麻痺ったー。あーあ、サーナイト終わった。捨てまーす)
ひとみ:10万ボルト 僕:サーナイトが落ちてブースター
(とりあえず石火と)
僕:電光石火 ひとみ:10万ボルト 僕:ブースターが落ちてノクタスと
(不意打ちしたいけど、アンコあるだろ、アンコ。ここは一か八かそれ読みでエナボと)
ひとみ:アンコール 僕:エナジーボール ひとみ:ピカチュウが落ちてニョロトノ
(よし、決まったー。これは勝ったな。襷で耐えてエナボで乙と)
ひとみ:冷凍ビーム 僕:襷で耐えてエナジーボール ひとみ:ニョロトノが落ちる
「ふうっ、勝ったー」
「あーあ、電気玉投げつける上手くいったのに、負けちゃった」
「いやー、強かったよ。めざ地面は読めなかったし、あのあとニョロトノ出されてたら負けてたかも」
「優勝おめでとう、ユウタ君」
「ありがとう、ミカ」
こうしてポケモン対戦は僕の優勝に終わった。


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