岩手のニュース
がれき商品の売り上げでカフェ開店 陸前高田の有志
 | 陸前高田市内の震災廃棄物で作ったキーホルダー |
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 | 開設したカフェで談笑する中田さん(右) |
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東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市の震災廃棄物をキーホルダーに加工・販売している有志が、売り上げの一部を使って17日、同市米崎町にカフェ「ハイカラごはん職人工房」を開店させた。被災者の雇用と交流の新たな拠点として活用する。
手掛けたのは、震災後同市に長期滞在する札幌市の中田源さん(33)ら25〜40歳の5人。 中田さんは被災者の収入源確保や風化防止を目的に2011年8月、がれきに交じったプラスチックをキーホルダーに加工し1個600円で発売。1個につき100円を加工に携わった被災者約20人に還元してきた。 出荷先は30都道府県約200カ所に広がり、販売総数は約6万8000個に上る。中田さんは「がれきがなくなった後も被災者の雇用を継続させたい」と発売当初から売り上げの一部を積み立て、手法を模索していた。 昨秋、市民約100人にアンケートした結果「集まれる場所が欲しい」との回答が目立ち、カフェ建設に踏み切った。約400万円を投じ、4月からコミュニティー広場「再生の里ヤルキタウン」内の仮設店舗を改修。地元住民の協力も得て、カウンターや床、装飾などほぼ全てを手作りした。 店は25席。元飲食店従業員の有志がカレーやパスタなど洋食を中心に、地元の「米崎りんご」で造ったビールなどを提供する。被災者はまず1人雇い、将来増やす。 中田さんは「がれきを2年間拾い続け、ここまでくることができた。苦労はあったが、皆が集まって将来を語り合う場に育てたい」と話す。 営業は午前11時〜午後9時。不定休。連絡先は0192(47)5333。
2013年06月19日水曜日
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