ダルも疑問「トップが知らないで変えることはないと思う…統一球問題
スポーツ報知 6月14日(金)7時3分配信
【アーリントン(米テキサス州)】レンジャーズのダルビッシュ有投手(27)は、NPBが統一球の変更を隠蔽していた問題について「先に絶対言わないといけない」と指摘した。さらに「これではファンもついてこない」と日本の野球人気低迷を危惧。メジャー使用球の導入や時間を気にせず、スモールベースボールを極めることなど持論を披露した。
「先に絶対言わないといけない」。統一球変更を隠していたことに、ダルビッシュは憤りを隠さなかった。「出来高にもかかわってくるし、生活というか、お金の面でも大きく変化が出る」と選手を気遣った。
「春先から本塁打がすごく出てたし(球が)変わったのかな」とは感じていたという。それだけに、加藤コミッショナーの「知らなかった」発言には首をかしげる。「トップが知らないで、変えることはないと思うんですけど」。主役であるはずの選手をないがしろにした行動に「これではファンもついてこない」と人気低迷を懸念した。
嘆くだけではない。日本球界の発展へ向けた私案も披露した。まずはメジャー球の導入。「国際試合になったらやっぱりみんな苦しんでいた。本当に選手のことを考えたら変えるべき」。今春のWBCでも投手、野手ともにメジャー球への対応に苦しみ、3連覇を逃した。
しかも国際ルールを順守する意味も込め、来季からイニング間の準備運動が禁じられる。それならば、これを機にボールも国際基準に合わせるべきというのだ。
さらに矛先は「15秒ルール」にも向けられた。09年から、投手は球を受けてから15秒以内に投球しなければボールを宣告される。試合時間短縮に向けた試みだが、ダルは「(野球は)時間の決まっている競技ではない」とバッサリ。「こっち(米国)だったら全力で投げた球を打者が全力で振る、という楽しみ方がある」とした上で「日本では犠打や細かい投手交代、そういう時間をかけた駆け引きを楽しむものじゃないですか」と指摘。世界に誇る「緻密な野球」に、日本の魅力はあると訴えた。
13日は5試合ぶりの白星をかけ、前回登板と同じブルージェイズと中4日で再戦する。
最終更新:6月19日(水)9時9分