社会
酒田駅前再開発 単独での事業継続困難
(山形県)
記者会見で酒田フロントスクエアの井上義裕社長は「本事業に期待を寄せていただいている多くの市民の皆さまに深くおわび申し上げます。誠に申し訳ありません」と陳謝した。JR酒田駅前の再開発事業では、事業主体の「酒田フロントスクエア」が2009年から商業棟とホテル棟、それにマンション棟を建設する計画を進めてい た。総事業費は約49億円で国と県、それに酒田市から昨年度、合わせて1億5千万円余りの補助金が交付されることになっていた。しかし、東日本大震災の影響で建設資材費や作業員の労務単価が上昇するなどしたため、去年11月末に行われたホテル棟と商業棟の入札が不調に終わり着工のめどが立たっていない。現状の設計のままでは予定価格より3割以上も高くフロントスクエアは資金繰りなどの面で単独での事業継続は困難と判断した。今後は、市などと協議し事業の継続を模索したいとしているが、この夏までに着工できない場合、補助金を受けられなくなる可能性が高く、事業断念が避けられない見通しだ。これを受け、商工会議所など地元経済界は、会社への出資や役員派遣などの検討をはじめ、事業継続へ向け市に要望書を提出した。[ 6/18 20:58 山形放送]