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近年注目されている技術に「AR」がある。「Augmented Reality(オーグメンテッドリアリティ)」という言葉の略で、日本語では「拡張現実感」と訳される。これだけだと漠然としているが、具体的にはカメラ等から入力された現実の映像の上に、ディスプレイ越しに情報を表示する技術として知られている。

SF映画やアニメでは、登場人物がゴーグルのような装置を装着して眺めると、視界に映るものの情報が表示されるといったシーンを見かけるが、ARはまさにそのイメージに近い。
ARは、歴史的には40年以上前から研究されている技術だが、これまでは本格的なビジネスにつながることはなかった。理由としては、それを実現するための特殊な装置が必要だったり、高価だったりと、利用の敷居が高かったからだ。ところが、ここ数年でこのARを実現する敷居が低くなった。最初のきっかけは、カメラを搭載したノートPCに専用のソフトをインストールするだけで、ARを気軽に体験できるようになったことだ。

それに拍車をかけたのが、スマートフォンの登場だ。少し前のPC並みの処理能力がある上に、カメラとディスプレイを備えているため、音声や画像、映像データを扱うことができる。さらに、GPSや加速度、地磁気など各種のセンサー類、通信機能を搭載していることから、ARを実現する基盤としての条件がそろったのだ。

また、世間的にもスマートフォンへの注目が高まり、携帯電話キャリアも積極的に商品を展開するなど、急速に普及が進んでいる。

NTTコムウェアでも、2009年より新たなビジネス創出の基盤としてARに注目して研究を開始し、その成果として生まれたのが「イメージベースAR」である。

他の多くのAR技術が、認識用の専用マーカやGPSなどの位置情報をベースとしたものであるのに対し、NTTコムウェアのイメージベースARは画像認識をベースとしたもので、前者が抱える課題を解決する新しい技術である。イメージベースARは、研究段階ではなく既にビジネスとして展開しており、映画やテレビドラマをはじめ、さまざまな商品のタイアップなどで使われている。ただし、これらはARが持つ可能性のほんの一部でしかない。

今後ARは、スマートフォンの普及とともに、「その場にあるモノについての情報をリアルタイムで簡単に表示する仕組み」として、世の中へ広がっていくだろう。ビジネス面でも、そして人々の生活をより豊かにするICTの活用という面でも、重要な役割を果たすと考えられている。

そんな未来を感じさせてくれる「イメージベースAR」の技術とビジネス、それに携わるスペシャリストを紹介する。

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