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2013年6月11日(火) 東奥日報 ニュース



■ 寄贈美術品15点が紛失/八戸市

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 棟方志功の版画「大鷹の柵」や、八戸市出身の書道家・佐々木泰南の掛け軸「不盡山」など、八戸市が市民などから寄贈された美術品計15点の所在が不明になっていることが10日、分かった。市議会一般質問で、市が明らかにした。事実上の紛失で、市は「保管の仕方が適切でなかった」として今後、全庁的に、美術品の管理方法を見直す。

 市側によると、市は従来、庁内展示を希望して寄贈された美術品を他の備品と同様、寄贈を受けた各課でばらばらに管理していた。美術品は価値を損なうことがないよう、適切な保管や定期的な状況の確認が必要だが、そのためのルールもないという。

 市管財課は、5年前に美術品の管理状況を調査してから時間がたったことや、市民から聞かれた時にすぐ所在を回答できる状態にしていないことなどから、2012年11月から12月にかけて、美術品の所在リストを作成。128点の展示・保管の状況を調べたところ、15点の所在が分からなかった。15点は備品台帳などに金額の記載がなく、同課の担当者は美術品としての価値について「分からない」としている。

 所在不明の棟方志功の版画は1980年に棟方志功記念館から、佐々木泰南の掛け軸は69年に本人から、それぞれ寄贈された。このほか77年にフランクフルト市長から贈られた絵画や、秋山皐二郎・元八戸市長の書なども不明。15点のうち9点は1961〜80年に寄贈されているが残る6点は寄贈年月日が不明。また、15点のうち8点は寄贈者が不明だった。

 市は、94年の三陸はるか沖地震で被害を受けた市庁舎旧館の解体工事の際や、美術品を所管する担当課が替わった際に、不明となった可能性もあると推測している。

 10日、三浦博司議員(きずなク)の質問に、小林眞市長は「改善すべき点があると認識している。寄贈していただいた方に申し訳なく思う」と答弁。原田悦雄財政部長は「管理が徹底されていなかったと反省している。全庁的に調整しながら、適正な管理に努めたい」と述べた。

 今後はデータベースを構築して、定期的に美術品の状態を確認する仕組みをつくる予定という。

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