前回のテーマに続いてですが
航空会社は、乗り遅れた乗客について、本人に過失がないような場合
次の便への振り替えやホテルが無償で提供されることが多い。
これまで、個人・ツアー客問わず、この扱いを受けた人も多いでしょう。
現在、世間をにぎわせてる仙台男性(阪急交通社提訴)については
英国航空(BA)は、そう判断しなかったということですね。
フランス・イタリアの空港でも職員は同様でした。
日本には、日本の中でしか盛り上がらない話題があり、世界との隔たりがある。
とはいえ国内でも、まっとうな社会に生きる人達の意見は
何事につけさほど差異はないことを実感させられます。
思い返せば、朝日・読売という二極の新聞を読んでいても、
文春・新潮(両方読むようにしてる)にも、主義思想による書き方の違いはあっても
違和感をおぼえたことはなかった。
自分と違う意見があるのは当然、しかしプロのジャーナリストの仕事です。
先日、前回のブログを読んだお客様から注意された。
「君ね、ああいう人達(注:航空会社と添乗員は全員ではなく遅刻客一人を大事にすべきという人々)が何か言うのは自由。
僕らが彼らを見下したらシャレにならないでしょ。」
きっと、今回も読んでおられると思うので
この場をお借りして、これを最後にしますね。
でも、今後も添乗を続けていく上で、「遅刻」客を待つか待たないかは根本に関わることなので、追求せざるをえなかった。
これから、どうしていいのか分からないのだから。
ちなみに、添乗員としてではなく、私個人はどうかというと
今年一月、私自身も休暇で訪れていたロンドンからの帰り
今回の男性と同じヒースロー空港で乗り遅れました。
この空港はテロ対策が厳しく、道路閉鎖や抜き打ち何とかが実に多いのです。
この日も私は、普通より早く空港に着いてたにもかかわらず
空港前道路が原因でチェックインそのものに間に合いませんでした。
私の場合、人を割り込ませたわけでも、私の荷物が原因で別室に連れていかれたわけでもありません。
(友人の会社の社内メールでは、今回の仙台男性は別室に連れて行かれてたようです。)
なのに何故、普通にしていて間に合わず、新たな航空券を買わねばならないのか。
多くの乗客が怒り狂ってました。英国人ビジネスマンなど、それこそ「訴える!」と。
私は、諦めて買いましたね。780ポンド(約12万)その場でカード切りましたよ。
何で?!と思われる方も多いでしょう。
この時も、空港から電話したロンドンの友人・東京の友人ともに、理不尽と
慰めてくれたのが有難かった。
世の中には二種類の人間がいます。
何かの時に「私は(オレは)悪くない!」と何事も人のせいにする人と
「私は悪くないけど仕方ない」と諦めるルール順守型人間と。
それぞれの住む世界で生きていけばいいのではないでしょうか。