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日本新聞2008年12月1日付3774号より
 
第9回日本軍「慰安婦」問題アジア連帯会議 政府は誠意ある謝罪と補償を
「日本はいつまで知らない顔をするのか!」と怒りの声。被害女性の多くが無念のまま他界。謝罪と補償、支援法制定は日本人の責務
 
 11月23日〜25日の3日間、在日本韓国YMCAで「第9回日本軍『慰安婦』問題アジア連帯会議」が実行委員会の主催で開かれた。緑の党も賛同団体として、対馬テツ子党首も参加した。
 23日は日本の今大会実行委員会の他、韓国、朝鮮、中国、フィリピン、インドネシア、東ティモールなど「慰安婦」問題に取り組み活動している人たちが報告した。日本軍に「慰安婦」にされ、青春も人生もずたずたにされた女性達は高齢となり、毎年亡くなる人もいて、解決が急がれている。それは、真実の謝罪と補償であり、再発防止のための教育である。日本政府は元「慰安婦」に対し謝罪し法的賠償を行う法案を“否決”したら世界的な批判を受けることを承知しているから“廃案”にして、扱わないままである。しかし、各国・自治体で決議が次々上がっている。国内でも宝塚市・清瀬市・札幌市で政府に誠実な対応を求める意見書が採択されている。長年に及ぶ想像を絶する被害者の屈辱の思いを胸に、世界が声を上げている今、日本での解決に向けての運動について討論があった。“私は「慰安婦」ではない、イ・ヨンスです!”という叫びが心に残った。
 
「日本を変えるのは日本のあなたたちの責任だ」と訴える被害女性たち
 24日は日本軍によって「慰安婦」として戦場に連行された被害女性たちの証言と、各国の国会議員からのメッセージや、NGOの報告などがあった。
 被害女性の身を切るような証言は心に突き刺さってくるようだった。
 中国の郭喜翠さんは15歳の時に日本軍に捕らえられ、「慰安婦」にされた。郭さんは当時のことを証言しようとしたが話せなくなり、「何も言うことはありません」と繰り返した。大きな心の傷を抱えて生きてきたのだと思う。
 韓国の李秀山さんは友人に「中国に行けば紡績工場に就職でき、ご飯も思う存分食べ、お金ももうけることができる」と誘われ、15歳の時に日本人についていって「慰安婦」にされた。あまりのつらさに3人で逃げたが捕らえられ、首謀者とされて体のあちこちに焼きごてを付けられた。今もその傷は残っている。
 台湾の鄭陳桃さんは、小さい頃に母が死に、おばあちやんに育てられた。日本の敗戦後、故郷に帰ったがおばあちゃんは死んでしまっていた。おじさんたちに“汚い女”とののしられ、放りだされたという。鄭さんが「私はまだまだ若い。日本政府と闘っていく。私と同じ苦しみを受けた人と最後まで闘っていきたい」とき然と言い切る姿に、この間題を決してこのまま終わらせてはならないとあらためて思わせられた。
 宋神道さんは「一番つらいのは戦争だ。戦争は勝っても負けてもいいことは何もない。戦争はするな。日本の政治はろくなものでない。税金泥棒だ。16で連れていかれ、妊娠して何度も死産で山に赤ん坊を埋めに行った。刀で切りつけられた傷もあるし、殴られて耳も聞こえなくなった。戦争が終わって、日本の軍人に“一緒になろう”とだまされて、上野で捨てられた。その後、助けてくれる人がいて生き延びた。あきれた戦争だった。朝鮮人はいじめられ中国人はいじめられ、ひどい目にあった。戦争が終わっても差別されて大変だ。戦争は本当に良くない。国会に行って訴えてくる」と力強く訴えていた。言い尽くせない無念な思いを持ちながら、明るく、逆に私達を励ます発言に心を打たれた。
 フィリピン、東ティモールの被害女性の証言が行われた。フィリピンでは被害女性と支援者たちの3つの団体がつくられ、日本政府に謝罪と補償を求める運動を続けている。
 
日本政府は被害女性に公式謝罪と法的賠償を!
 中国の康健弁護士は怒りを込軌三語った。「いったいいつまで日本は知らない顔をしてだましていくのか。心から謝罪し、補償しなければならない。そうでなければ日本は糾弾されるべき国になる」。被害女性からも「日本を変えるのは日本のあなた達の責任だ」「日本のみなさんは日本政府に支援法をつくらせるまで、もっとがんばってほしい」と口々に訴えられた。最後に、「朝鮮日本軍『慰安婦』・強制連行被害者補償対策委員会」の方が、「『慰安婦』問題の解決の延長線上に在日朝鮮人の問題がある。制裁策によって万景峰号は出ず、朝鮮のおばあちゃん達は祖国に帰れない。子ども達は高い飛行機代を払って修学旅行で祖国に行くしかない。不当弾圧をやめてほしい」と話した。
 かつての戦争犯罪が現在の弾圧とつながっており、日本は戦争犯罪を認め、謝罪と補償をするとともに、現在の差別、弾圧の政策を改めなければならない。そのための運動を強めて行こう。 (桐)
 
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