宮城のニュース

「被災地の経済前進」日銀総裁 融資拡大へ努力促す

 日銀の黒田東彦総裁は17日、仙台市内で河北新報社のインタビューに応じた。東日本大震災の被災地の経済活動について「日本の中で一番前進している」と評価した一方、金融環境に関連して「新しい産業や新しい企業活動に、どう融資していくかが課題になるだろう」などと語った。
 黒田総裁は被災地の現状に関し「関係者の努力もあって復旧・復興は相当に進んでいる印象を受けた」と述べた。「雇用状況が改善し、賃金も上がっている。経済活動が日本の中で一番前進している」とも語った。
 震災後、東北の金融機関は預金額を急増させている半面、企業の資金需要にいかに応えるかが課題になっている。黒田総裁は「資金が潤沢な割には融資が伸びていない。金融機関の経営という面では課題がある」と指摘し、銀行などに一層の努力を促した。
 景気動向については「日本経済は順調な回復軌道に乗っている。夏ごろには、さらに回復基調が強まるだろう」などと語った。
 大規模緩和策後の長期金利上昇にも言及。「弾力的な公開市場操作で長期金利のボラティリティ(変動率)は安定してきた。実体経済の前向きな動きを反映し、金融市場も落ち着くだろう」との見通しを示した。
 黒田総裁は16日に仙台、石巻両市の被災地を視察。17日は村井嘉浩宮城県知事、奥山恵美子仙台市長と面会し、復興状況の説明を受けた。


2013年06月18日火曜日


Ads by Google


宮城
RSS

△先頭に戻る

新着情報
»一覧
特集
»一覧
  • 47NEWS