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新農法のサクランボ収穫 果樹農家と福大など連携

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サクランボを収穫する生徒
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県内の果樹農家と福島大、二本松市の安達東高の生徒が連携して取り組む新農法によるサクランボの試験栽培で、実った果実が17日、同校で収穫され、放射性セシウムの検出ゼロにこだわった果樹ブランド力復活への一歩を踏み出した。
「紅秀峰」「紅さやか」の苗各4本で果樹の根を既存の土壌から隔離するためにシートを張って土を盛り、苗木を植えるナシやブドウの栽培で活用されている盛土式根域制限栽培法という農法を応用した。
福島市の果樹農家片平新一さん、大友伸夫さんが発案し、福島大で中小企業経営論を専門にしている西川和明教授がブランド化に向けて協力を申し出て、1月に同校の農業コースの生徒と共同で試験栽培をスタートさせた。
生徒3人と指導の伊藤仁教諭が収穫作業を行い、糖度や収穫量を調査した。糖度は市販に比べて5度以上高かったが、収穫量は少なく来年以降の課題になるという。収穫前に事前に調査した結果、セシウムは検出限界値未満だった。
試食した塩沢みのりさん(3年)は「果汁が普段食べているサクランボより甘くておいしかった」と笑顔を見せた。訪れた西川教授は「0ベクレルにこだわって、高い技術で高品質の果物を生産することが求められている。若者と一緒に世界でも通用するような福島産の果物を作っていきたい」と意欲を語った。
(2013年3月18日 福島民友トピックス)
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