排ガス:京都・衛生組合 清掃工場のデータを0に改ざん
毎日新聞 2013年06月18日 05時36分
京都府南部の宇治市など3市3町の環境廃棄物行政を担当する城南衛生管理組合(八幡市)は17日、折居清掃工場(宇治市)で、基準値を超える排ガスが発生したものの、工場長の指示でデータを「0」に改ざんしていたことを明らかにした。
同組合によると、工場の排ガス処理設備の配管が腐食し、約3センチの亀裂ができたため、5月2日から3日にかけ、緊急補修をした。補修中、排ガス処理設備を通さずに運転したため、2日深夜から3日未明に、塩化水素と二酸化硫黄の濃度が、組合の管理基準値(1時間平均19ppm)を超える35〜100ppmを記録した。
基準を超える排ガスのデータが記録された工場内の運転日報を、工場長は職員に命じて、3日に6カ所、7日には6カ所の計12カ所を「0」に改ざんした。7日午後になって正しいデータに戻した。
工場の排ガス濃度計は100ppmまでしか測定できない。それ以上が排出されていた可能性があるが実際の数値が分からず、同組合は「人体への影響は不明」と話している。
竹内啓雄・同組合専任副管理者は「工場長は高い数値が出て気が動転し、表面を取り繕ってしまった。廃棄物処理への信頼を損ない、深くおわびします」と陳謝した。【山田英之】