安倍さんが総理大臣になって確かに強烈な円高局面が修正されて、株式市場が一気に14000円を回復したのは事実。景気に対する期待感は増大している。それは多くの人が感じているだろう。
しかし、それだけで現状の自民党政治の多くを肯定してしまうのは危険と感じてしまうのは私だけではないはず。ここ数年、日本の場合、これといった根拠も持たずに、「政治」が雰囲気とイメージで大きく動ごいてきた。
民主党政権に大きな失望感を感じたあとの円高修正と株高であるから余計に安倍さんがよく見える。確かに安倍さんには頑張ってほしいし、期待もしている。株高も円高修正も異論の無いところであり、現状アベノミクスでとられている政策にも賛成である。
でもこのまま突っ張って欲しいという強い思いと、一方で本当にこれでよいのかという疑問、不安もある。
今、憲法改正 96条改正が話題になっている。もしかすると、この夏の参議院選挙の争点とさえ言われている。憲法96条が改正され(国会議員の憲法改正の発議がしやすくなる)、国の形(もしかすると、本当にもしかすると核を装備したり、軍事力を増強するかもしれない)が大きく変わることが、雰囲気とイメージだけで進んでいくとするならば、なんだか恐ろしい。
私は戦争を知らないし、学校でしか戦争が起こった経緯を教えてもらっていない。軍部が暴走し、戦争に突入する。万一そんなことが、私の生きている間に起こるとするならば・・・、考えただけでも身の毛がよだつのである。
娘婿が戦地に赴き、妻や母、娘、孫、はたまた友人知人がミサイルや爆弾で撃ち殺されるさまを想像することはできない(戦争は世界各地で起こっている事実をほぼ毎日のようにテレビで見ているのもかかわらず)。
でも、もし北朝鮮が暴走したら、中国が尖閣諸島を武力で制圧したら、韓国やロシアとの間で平和的外交で解決しない問題が発生したら、いけいけ!ドンドン!国益のため、などと叫び、カリスマ性のある政治家が登場し、そのときにブレーキとなるはずの「憲法」が改正されていて「他国から殴られたら、即座に殴り返せ、やっちまえ!」などという野蛮な内容に憲法が様変わりしていたとなると、空恐ろしいのである。
バブルの崩壊や世界的な経済ショック、デフレ、不景気、株の暴落などと次元の異なる大きな不幸なイベント(戦争)が起こることは絶対に避けなければならないと思うのだが・・・。
憲法改正、96条改正、クライアントの皆さんはどう考える?今年の選挙の争点になりそうだよ。