玉名市で毎年「グレン・ミラー音楽祭」を開いてきた同音楽祭実行委員会(千蔵隆資委員長)は17日までに、委員会解散を決めた。10月に予定していた今年の音楽祭も中止し、再開は未定という。
第17回音楽祭で演奏する玉名女子高吹奏楽部=2012年5月、玉名市
委員会は1994年から音楽祭を開催。プロミュージシャンらが出演し、県内外のファンを集めたが、近年は経済的に厳しい運営が続いていた。例年5月に開くが、今年は出演者との交渉が難航し、開催予定が10月にずれ込んでいた。
音楽祭は90年、同市の玉名女子高吹奏楽部がスイングジャズの巨匠グレン・ミラーが生まれた米クラリンダ市のフェスティバルに参加したのがきっかけ。演奏が地元住民の称賛を受け、同市のグレン・ミラー生誕地協会が玉名市での音楽祭開催を認めた。
地元のまちおこしグループや吹奏楽関係者らが委員会を結成。玉名市も95年度から音楽会開催を補助。96年にはクラリンダと姉妹都市になり、2006年度の総合計画でも「音楽の都玉名」づくりの中核に音楽祭を位置付けていた。
しかし、開催は一定レベルの奏者の出演が条件で、多額の出演料などを要した。千蔵委員長は「集客のため、チケット代も通常の半額以下に抑えた。開催費は賄えても事務局の人件費や管理費などが厳しかった」と話す。
高嵜哲哉市長は「市が進める音楽のまちづくりにとって大切なイベント。市民や関係者から続けてほしいという要望もあり、続けられる方策はないか考えたい」と話した。(東本由紀子)
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