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山中苦手の夏にKO宣言 8・12W世界戦

ベルトを肩に笑顔を見せる八重樫(左)と山中(撮影・下田雄一)
ベルトを肩に笑顔を見せる八重樫(左)と山中(撮影・下田雄一)

 バンタム級エースが、苦手の夏にKO宣言だ。WBCダブル世界戦が東京・大田区総合体育館で8月12日に開催されることが、17日に都内で発表された。バンタム級王者山中慎介(30=帝拳)は同級7位ホセ・ニエベス(32=プエルトリコ)との対戦。過去に引き分けなど苦手な真夏のV4戦にも体調管理を第一に「とりあえずKOしたい」と言い切った。

 「KOを意識している。右で倒してみたい。結局、左かもしれないけど」

 山中にしては珍しく、明快なKO宣言だった。黄金のバンタムと言われる階級。WBA王者は亀田興、直前には亀田和がIBF王座に挑戦する。団体統一戦を狙う山中だが「日本人で争っても」と言う。エースとして、格の違いを見せるKOへのこだわりだ。

 ただし、試練の一戦でもある。異例の真夏の開催。8月は過去2試合したが、デビューした06年は引き分け。「夏はいい結果が出てない。必ず1回は夏バテし、足をつらせたりする」と話す。普段とは汗の量や体重の減り具合が違う中で、小まめな水分補給も欠かせない。減量調整も変わってくる。「体調管理が一番大事になる」と、真顔で言った。

 V3から4カ月は日本王者になった10年以来になる。「感覚が残っているので、間隔が短いのはプラスになる」と歓迎。夏開催は冬にV5戦を予定し、年3試合をこなす狙いもある。初の会場にも2度観戦済み。「バンタム級以上の力強さをプラスしたい」。暑さを吹き飛ばす、熱いKOファイトを誓った。【河合香】

 [2013年6月18日9時10分 紙面から]

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