リニア開通にらみ 2.6ヘクタール過去最大規模
名古屋鉄道の山本亜土社長は9日、名鉄名古屋駅や周辺の自社ビルについて、リニア中央新幹線東京−名古屋間が開通予定の2027年までに再開発する方針を明らかにした。近畿日本鉄道など隣接のビル所有者や行政と協力して一体的に整備を図る考え。名鉄が1〜2年で基本構想をまとめ、開発計画が整い次第、順次着工する。
山本社長は「名駅から名駅南地区にかけた核になる再開発。すべて工事を終えるには十数年かかることから、そろそろ構想を示す時期にきた」と述べた。
対象区域は、名鉄百貨店本館がある名鉄ビル、名鉄本社や名鉄グランドホテルなどの名鉄バスターミナルビルから、笹島交差点南西の名鉄レジャックビルにかけた南北350メートル。面積約2.6ヘクタールで、名駅周辺の再開発としては過去最大規模となる。
自社ビルは、鉄道やバスのターミナル機能、商業施設、オフィスを組み合わせた複合ビルにする。具体的な構想を詰め、関係各所に示して意見を集約。施設の概要を固める。工事は3、4区画に分けて順次進める。
近鉄とは利用者がスムーズに行き来できるよう、駅やビルの建物の区分所有も念頭に置いており、再整備の方針は打診済み。また、ささしまライブ24地区につながる一体開発も進めるため、レジャックビルより南百数十メートルの区画にあるビル所有者などにも今後、正式に協力を呼び掛ける。
(2011年8月10日)
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