- [PR]
経済
【関西の議論】ネット地図に幻の四国ローカル線 「ゼンリン」ミス、7年間誰も気づかず
グーグルマップやヤフー地図などインターネット上で無料配信されている複数の地図検索サービスで、香川県内を走る私鉄として実在しない「高琴電鉄」の名前が表記されていることが分かった。「ことでん」と呼ばれる「高松琴平電気鉄道」(高松市)の略称の表記ミスで、7年にわたって放置されており、会社側も最近まで気付いていなかった。もとになる地図情報会社の提供データが誤っていたのが原因で、修正には数カ月かかる見通し。デジタル地図をめぐっては、アップルが多数の誤表記で地図アプリの改良を余儀なくされたが、ネット上に目をこらせば、まだまだ驚くような誤表記があるかもしれない。(藤谷茂樹)
「ことでん(琴電)」が「高琴電鉄」に
「高琴電鉄」の表記は、マピオンやBing地図も含め、現在利用できる主だった地図検索サービスに広がっている。いずれも国内地図データ最大手「ゼンリン」(北九州市小倉北区)からデータ提供を受け、各社ごとに加工して地図を作成。ゼンリンの提供データが「高琴電鉄」と誤っていたことが原因で、同社によると、各地図検索サービスにデータ提供を始めた平成18年ごろから、最大7年間続いているとみられる。
今回の表記ミスは本紙が気付き、高松琴平電気鉄道などに問い合わせて判明した。同社の担当者は「業務では自社の地図を使うのでネット上の地図の間違いには気付かなかった」と少々困惑気味だ。
「ことでん」の愛称で親しまれる同社は創業100年を超える老舗私鉄で、昭和18年、3つの鉄道会社が合併し現在の社名になった。当初、略称を「コトデン」としていたが、平成13年の民事再生法適用申請を機に「ことでん」に変更。「琴電志度駅」など駅名に漢字表記の「琴電」も使っているが、「高琴電鉄」の略称は一度も使っていないという。
このニュースの写真
関連トピックス
関連ニュース
- [PR]
- [PR]