世界三大ジャズ・フェスティバルの一つに数えられる「モントルー・ジャズ・フェスティバル(以下、MJF)」は、毎年7月にスイスのレマン湖畔で盛大に行われています。元々はモントルー市のまちおこしを目的に、MJFの創始者であり最高責任者であるクロード・ノブス氏が、1967年にわずか3日間のイベントとして始めたものですが、46年の歴史を重ねるうちに、ジャズ・アーティストはもちろん、ロックやポップス界の人気アーティストが多数出演する世界でも有数の音楽イベントに成長しました。
「音楽の力で、日本を元気にする!」というスローガンを掲げ、日本での開催地を探していたMJF日本開催事務局は、二つの音楽大学(洗足学園音楽大学と昭和音楽大学)と、多数の音楽ホールを有する川崎には街全体で音楽イベントを盛り上げる素地のあることに着目しました。さらに川崎は国際線の就航した羽田空港に近く、東海道新幹線の停まる品川駅からもわずか10分という立地条件の良さがあり、将来的には首都圏はもちろん、海外や日本全国から訪れるお客様のアクセスにも最適と判断されました。
昨年7月、阿部孝夫市長をはじめ大島明川崎市議会議長、山田長満川崎商工会議所会頭ほかがスイスのモントルー市を訪問し、MJF最高責任者であるクロード・ノブス氏と面会したことで、MJFJかわさきは実現に向けて一気に動き出しました。
「MJFJかわさき」を開催することで、川崎市は日本各地、世界各国からミュージシャンや観光客の集まる国際交流・音楽交流の場になることを目指します。また海外の有名ミュージシャンを招聘する一方、将来的には日本の才能あるミュージシャンを発掘・育成し、海外に紹介していくことが容易となります。
昨年11月に開催した第1回では、ライブコンサートやワークショップなどの来場者は約7千人を数え、急きょスイスから来日したクロード・ノブス氏からは、「東日本大震災による様々な影響を乗り越えて、短期間で開催したこと」と「川崎の特徴を活かした取組み」に対し、高い評価をいただきました。
昨年、「MJFJかわさき2011」は、6日間5公演でスタートしましたが、今年は9日間9公演と開催規模を拡大し、出演者も昨年に勝るとも劣らない素晴らしいアーティストが登場します。さらに今年はプレ・イベントして、日本の素晴らしいミュージシャン5人を講師に迎えた「ジャズアカデミー」を開催し、毎回100人を超える受講生が熱心に耳を傾けました。ゆくゆくはワークショップやジャズアカデミーの参加者が音楽への関心と造詣を更に深め、市民ボランティアとして音楽のまちづくりを自ら支える力になっていただけることが期待されます。
このように、「MJFJかわさき」の開催と成功は、川崎市のさらなる発展とイメージアップに寄与するものと確信しております。
モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン・イン・かわさき2012実行委員会