アーサー: 続いて“STRANGE JOURNEY”というタイトルについての解析を行います。
“STRANGE JOURNEY”は日本語に直訳すると“奇妙な旅”となりますが、学問上の意味はさておき、命名の真相を報告してください。
金 子 : 元々IVとかもあったんですけど、どうしようかみたいな感じだったんですよね。
シュバルツバースっていう空間に入るんで、そこを形容した言葉でもいいんじゃないか。ブラックホールの事象の地平線っていう重力の影響を受けるラインがあるから、イベント・ホライゾンって格好いいよね、とか言ってて。
そんな感じのタイトルを考えなよって、いろいろね。
石 田 : いろいろ練りましたけどもね。
金 子 : うまくいかない感じで。 ちょっとストレンジな感じもあるからさ、じゃストレンジ・ホライゾンかな。奇妙な地平線かなみたいな。
で、まあ最終的に冒険する話でもあるけど、クエストとかサーガとか伝説とか冒険とかってもうゲームで使われているんですよね。
できれば他にない単語で何かないかなと思って。ジャーニーって旅じゃないですか。MTVとか見てても意外に使われてるんですよね。プラス80年代のロックバンドのジャーニーとか。ザ・フーのドキュメント映画がアメイジング・ジャーニーっていうタイトルだったり。それも頭にあって、ジャーニーっていうのにしたらって、ストレンジ・ジャーニーにしたらって。そんな感じだったよね。
アーサー: 何度も検証を繰り返して練り上げたタイトルなのでしょうか。
金 子 : うーんって、練りに練ったかっていうと、違いますけど。まあ、他に無い感じにしないとやっぱ面白くないんでね。すごい練ったわりには覚えてもらえないタイトルもあるじゃないですか、中には。
それよりは、分かりやすいけれども際立っているということでは、丁度良かったかなというとこですね。
人はそれぞれ自分の守備範囲で連想するから、ジャーニーと聞いて伊代ちゃんから取ったなとか、そう思った場合は自分の守備範囲がそういう所なんだなと思っていただけるといいかなと思います。
石 田 : いろんな世代にひっかかる単語だったということですかね。
金 子 : そういうこともあるけど、やっぱり守備範囲ってあるじゃない、自分の。まあ、こちらとしてはこういう感じなんだけど、それぞれ勝手に思ってもらってくれればいいし、それはあなたの範疇ですよ、守備範囲ですよってところはあるよねって。
アーサー: 作品の原点を探る難しいミッションでしたが、無事に完了しました。「ストレンジ・ジャーニーの始まりを解明せよ」の終了を承認します。
次回は「クリエイターのこだわりを解析せよ」、これをミッションとして発令します。
では、次回に期待してください。