2013年06月17日(Mon)
■[Web] Wikipediaの情報が怪しくないか見分ける3つのチェックポイント
以前「私が妄想したネット選挙解禁で出てきそうな8つの妨害工作」という日記で、選挙が近くなってくるとネットを使った工作がいろいろと行われるのでは? と書きました。すると、いつも痺れるエントリーをアップしている「情報の海の漂流者」さんが、以下のように言及してくれました。
この記事で上がっていないものの中で注目すべきはwikipediaの編集合戦だと僕は思っている。
wikipediaはSEO力が高く、政治家の名前で検索すると大抵上位3位以内に出てくるサイトだ。ここに書かれた情報はかなり多くの人の目に入ることになる。そんな影響力の高いサイトが誰でも編集可能な状態なのだから、各人の思惑が色々とぶつかり合ってしまうのだ。
(略)
僕はwikipediaのページを読むときにはまず最初にノートを読んでみることにしているのだが、結構な確率ですごい残念な揉め事に遭遇する。
(後略)
http://d.hatena.ne.jp/fut573/20130615/1371302427
確かにWikipediaを使った工作は考えられるし、もう行われているでしょう。
そんなわけで、この記事ではWikipediaに掲載されている情報が、本当に正しいのか? 悪意を持ったユーザーによって印象操作が行われていないか? 個人的にチェックしているポイントをまとめてみました。
チェックポイント1 ページの状態を見る
まずはページが、削除予定&削除、保護・半保護になっている場合があります。これは「素直に信用してはいけませんよ!」というWikipediaからのアラートです(荒れているページです)。とてもわかりやすいですね。炎上ウォッチャーにとっては、むしろ「これはネタになります」という信号になるのですが……
この警告画面が出てきたら要注意。
チェックポイント2 「ノート」は必ず見る癖をつける
先ほどから何度も出ている「ノート」という単語ですが、これはWikipediaの説明によると…
ウィキペディア上の通常のページには、その内容に関係して利用者が質問・議論などを行うための「ノートページ」が付属しています(単に「ノート」と呼ぶこともあります)。なお、元のページについては、ノートページとの関連で触れるときなどには、「主ページ」あるいは「表のページ」と呼ぶこともあります。
というもの。Wikipediaのページに対する異論反論オブジェクション言論格闘技場ですね。「ノート」には「記事ページ」「利用者ページ」「その他のページ」と3種類ありますが、ここでとりあげるノートは「記事ページ」です。
トラブル・炎上系の要素を抱えているページは、ノートもたいてい燃えて・爆発しています。ここを見ると、そもそもページが信用できるか・どんな点問題になっているのか、がわかりますので、怪しいページは必ずノートを見るようにしましょう。
↓ノートをクリックするとこんな画面になる(「履歴表示」は後述)
チェックポイント3 「履歴表示」をチェック
さてここからは、中級者以上……ネットウォッチ大学炎上学科に入学したい人向けです。「ノート」の項目の画像にも書いていますが、Wikipediaのページの「履歴表示」も見ておきましょう。
「履歴表示」は、いつ・誰が・どのように文章を変更したか? の記録です。悪意をもったユーザーが改ざんしたのか、ファンが事実を修正したのか、履歴をチェックしていくと、なんなとくわかってきます。
・日時のチェック
・投稿者のチェック
221.191.26.122のユーザーのホストを探してみましょう
↓IPアドレスからホスト名はこのような感じで探します。利用したサービスはこちら→http://nslookup.nazca.co.jp/
IPアドレスだけでなく、ユーザー登録している人たちの情報も確認しましょう。
・修正した項目をチェック
慣れてくると、違うIPアドレス・違うユーザー名でも、なぜか同じ主張をしている人がいる… と、なんとなくわかってきて面白くなってきます。また、IPアドレスを調べていくと「とあるプロバイダー」がやたらとヒットするので、「このプロバイダーを使っている人は、みんな工作活動をしてるんじゃないか?」という偏見を持ちそうになるので、それも注意しましょう。
以上、自分が気になったWikipediaのページを見る時のチェックポイントでした。ただ、これだけやっても「100%」はわかりません。
ちなみに、このチェックポイントでいろいろと試したい人はこのWikipediaのページで練習してみると、いいですよ。