今日の国内市況(6月17日):株式、債券、為替市場
(ブルームバーグ):きょうの国内市場の株式、債券、為替相場は以下の通り。
●日本株続伸、輸出や内需広く上げ-円高一服し出直る、2兆円割れ
東京株式相場は大幅続伸。朝方は下落して始まったものの、為替の円高進行が一服、アジアの株式相場が総じて堅調だったことなどが買い安心感を誘い、午後の取引で一段高となった。輸送用機器やゴム製品など輸出関連、食料品や陸運など内需関連、化学やガラス・土石製品など素材関連株まで幅広く買われた。
TOPIXの終値は前週末比28.27ポイント(2.7%)高の1084.72、日経平均株価は346円60銭(2.7%)高の1万3033円12銭。日経平均はきょうの高値で引け、3営業日ぶりに1万3000円を回復した。
ちばぎんアセットマネジメントの斉藤秀一運用部長は、相場水準が短期間に大きく落ち込んだ中、騰落レシオなどテクニカル指標や予想株価収益率(PER)などバリュエーション面での「値ごろ感を背景に、主に個人投資家からの打診買いが入った」と見ていた。
●債券反落、株高やあすに20年債入札控えて売り優勢-FOMC見極め
債券相場は反落。前週末の米国債相場続伸を受けて、買いが先行したものの、あすに20年債入札を控えていることや国内株価が上昇したことが重しとなり、下落に転じた。
三井住友アセットマネジメントの浜崎優シニアストラテジストは、「先週末に米株安だったが、日本株は上昇した。債券は堅調を見込んでいたが、売りが優勢となった」と指摘した。もっとも「長期金利は当面は0.8%近辺で安定するとみている。株・為替相場の振れは大きいが、徐々に落ち着いてくるだろう」とも語った。
東京先物市場で中心限月の9月物は前週末比15銭高の142円95銭で始まった後、すぐに18銭高の142円98銭まで上昇した。その後は徐々に売りが優勢となり、一時28銭安の142円52銭まで下落した。引けにかけては下げ幅を縮小し、結局、9銭安の142円71銭で引けた。
●円が反落、株高で売り優勢-FOMC控えて対ドル95円ちょうど付近
東京外国為替市場では円が反落。日本株の上昇を背景に投資家のリスク回避姿勢が和らぐとの見方が広がり、円を売る動きが優勢となった。市場ではあすから始まる米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目が集まっている。
ドル・円相場は1ドル=94円台前半から一時95円03銭まで円売りが進行。ユーロ・円相場は1ユーロ=126円台を回復し、一時126円68銭まで円安に振れた。
クレディ・アグリコルの香港在勤グローバル通貨戦略責任者、ミツル・コテチャ氏(香港在勤)は、「きょうの市場の落ち着きと日本株の上昇は円にとってネガティブだ」と指摘。その上で、「堅調な米国経済と米金融当局による債券購入の減額は米国利回りの上昇を支えるだろう」と言い、年内のドルについては「概してポジティブに見ている」と話した。
更新日時: 2013/06/17 15:52 JST