リコシェを波乗り固めで攻めるCIMA(右)=福岡・博多スターレーンで
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◇ドラゴンゲート オープン・ザ・ドリームゲート選手権
16日▽福岡・博多スターレーン▽観衆1650人(超満員札止め)
CIMA(35)が自身の持つ記録を更新する15連続防衛に成功した。自ら相手に指名した米国のリコシェ(24)を、26分28秒、得意のメテオラ(両膝式ニードロップ)で戦闘不能に追い込み、フォール勝ちした。試合後、V16戦を神戸ワールド記念ホール大会(7月21日)で行うことを発表した。
CIMAが半分泣きながら、とどめのメテオラを仕掛けた。自ら米国で発掘し、この3年間タッグを組んだり戦ったりして育てたリコシェとの、初めてのタイトル戦。技をことごとくはね返され、必殺のメテオラもこの日3発目。成長したまな弟子と勝負できることが、とてもうれしかった。
CIMAがリコシェを初めて見たのは、リコシェが17歳の高校生のとき。自宅の庭にトランポリンを置いてくるくる回っているのを偶然目撃した。その後3年間音信不通になったが、レスラーとして活動しているのを知り、日本に連れ帰った。リコシェは期待通りに成長し、今年5月にはドラゲー所属選手実力ナンバーワン決定トーナメントのキング・オブ・ゲートで優勝。新日本のリーグ戦、ベスト・オブ・ザ・スーパージュニアでもV戦線に食い込んだ。
コーナー最上段から2回転するダブルローテーション・ムーンサルトプレスは、まねのできるレスラーは世界を探してもいないと言われる。この日、一度だけ試みたが、かわされた。決まっていたら、王者は入れ替わっていたかもしれない。
「あのリコシェとメーンで戦えるのは、夢見心地だった。でも、まだまだ成長するところを見たい」とCIMA。このまま防衛を続け、再び挑戦者として迎えることが次の目標だ。 (大西洋和)
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