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【サッカー】

“闘莉王劇場”に観衆大喝采

2013年6月17日 紙面から

 Jリーグの東日本大震災復興支援スペシャルマッチが16日、東京・国立競技場で行われ、東北出身選手らの「Jリーグ TEAM AS ONE」が2−1で「Jリーグ選抜」を下した。J選抜で先発した名古屋のDF田中マルクス闘莉王(32)が、一度退いた後にFWとして再出場して大奮闘。規格外のプレーで国立を“闘莉王劇場”へと変えた。

 4万人のボルテージが一気に最高潮へ達した。後半27分、前半でベンチへ退いていた闘莉王が再びピッチへ足を踏み入れた。ポジションは本職の最後尾ではなく最前線。エキシビションとはいえ、DFとFWの一人二役は極めて異例だ。

 観衆は絶え間ない「闘莉王」コールで味方した。相手DFに倒されて審判が反則を取らないと、「空気読め」とヤジも。惜しいシュートや巧みなポストプレーで応えた闘莉王は「鳥肌が立ったよ。本当にありがたい」。トップ選手が集まる中で主役を演じきった。

 Jリーグ選抜は前後半で全員を入れ替えたが、余剰人員はいない。試合前に、森保監督に「何かあったらプレーさせてください」と申し出ていた。FWキリノが足を痛めたことで、再登場のチャンスが到来。「こういう試合はなかなかない。少しでも喜んでもらいたい」という闘莉王なりのプレゼントだった。

 早朝には闘莉王の故郷、ブラジルに日本代表が完敗。守備の再整備は不可欠で、代表復帰を待望する声は高まるだろう。「オレは必要とされるときのため、いつでもスタンバイはしておく」。大舞台で魅せる男は力強く言い切った。 (木村尚公)

 

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