しょぼくれた目をして、夜中の変なテンションで、
書き遅れたブログを書き始める。
GWも前半が過ぎた。
私はGWというものに、さしたる思い出がない。
体を壊して会社を辞めるまで、GWというものは我々サラリー
マンのコンピュータ屋にとっては働き時だ。
お客様である企業が休みに入り、コンピュータを停止しての
開発やテストがし易かったからだ。
だから休めなかった。
管理職になっても常に連絡が取れるようにしておかなくては
ならず、遠出といっても実家に帰る程度が精一杯だった。
今回のGWもさしたる予定はなかったが、かと言って、決して
無為に過ごした訳ではない。
「みどりの日」に楽しみにしていた小明さんのイベントが新宿
歌舞伎町で行われたのだ。
私は瞳孔を緑色に輝かせ、嬉々として参加した。
例によって歩くのがきつい私はなるべく会場付近の場所に
ホテルをとって、そこから出掛けた。
「小明の死肉祭」と銘打ったイベントはいつにも増して楽しく、
満員のお客さん達と共に心から楽しめた。
あまりの雰囲気の良さに、飲めもしないお酒をどんどん注文し
久方振りに楽しく酔った。
今回はお名前を存じ上げている色んなファンの方からお声を
かけて頂き、また、人見知りな私としては珍しく何名かの方に
声をお掛けする事も出来た。
ぜひ一度お会いしたかった念願の方ともお会いできて最高に
ハッピーなひと時を過ごす事が出来た。
ホテルに戻り、興奮冷めやらぬ面持ちの中一人色々な思いを
振り返った。
いつものように可愛く綺麗な小明さんは、いつものように
小さくて、そしていつものように魅力的で!
黒のゴシック調のドレスを身に纏い目にはお約束の真っ赤な
「血糊」のメイク!!
いつもよりハイテンションで会場の皆に幸せを振りまいた。
絶妙なトークで皆を笑いで盛り上げる。
ふと思う。
この元引篭りで厨二病上がりのアイドル、いくら「夢を売る」
アイドルとはいえ、大変ではないのか。
・どちらかといえば人付き合いがちょっと苦手て普段あまり
家を出ず、一人で猫と一緒に暮らすアイドル。
・少女時代仕事の重圧から精神的重圧に苛まれ服を着た
ままお風呂に入ってしまったこのアイドル。
・途中駅のホームで途方に暮れベンチで白目を剥き駅員に
心配げに声をかけられるこのアイドル。
・精神的苦痛で円形脱毛症に罹り、益々過激になっていく
露出的な売り出し方に抵抗し事務所を辞め独立し一人で
仕事を探すこのアイドル。
・妙なハイテンションで声高らかに歌を歌いながらご機嫌に
街を歩いていて、警官に呼び止められ、 ポケットの中を
検査されてしまったこのアイドル。
何万人ものファンを持つ。
彼女だって人間だ。
そりゃあ、これだけのファンの中には、もしかしたらなんとなく
いけ好かない奴や生理的に受け付けないような奴だって、
少なからずいるに違いない。
けれど彼女は誰にもそっけなく対応することが出来ない。
それは決してアイドルとしての「商売上」のサービス精神から
くるものなどではない。
何百人ものファンと一人一人長い時間をかけ握手をしハグを
して話しかける、本当にファンを大切にする、この心優しい
娘は、自分のところに集うファン達が「精神的一人ぼっち」
だという事を知っている。
この「誰よりも孤独の辛さを知っている」アイドルは、
そんなファン達の寂しさをとても解っているのだ。
そしてセールストークなんかではなく彼女は心からこう言う。
『最後の握手やハグの時、皆さまの服を汚さないように
思いっきりハグの出来ないのが少し残念でしたが、少しで
もお話できて本当に嬉しかった!
いつもありがとうの方もお久しぶりの方も初めましての方も
わざわざチケットを取ってくれて、
会いに来てくれて、
手を握ってお話ししてくれて、、、
でももっと話したいことも聞きたいこともたくさんあるの!』
「強くて弱い」「太っ腹なくせに硝子の心」を合わせ
持つこの不思議なアイドルに対して私はいつも二つの想いを
注いでしまう。
一つは勿論心ときめく憧れのアイドルとして・・・
一つはまるで最愛の愛娘に対する父親のような感覚で。
そんな意味で私は彼女に会う時はいつもドギマギして
しまう。
プレゼント選び等もつい「出来るだけ生活に役立つものを」
なんて考えてしまうのだ。
そんな時私の中では「さだまさし」の「案山子」が流れて
いたりする。
馴染みのファンと楽しげにハイタッチなどしてる彼女を二重の
意味で多少の嫉妬感にかられながら見つめつつ今度は自分
自身の心配をする。
「私は『生理的に無理』な方に分別されちゃいまいか?」と。
私達はよく思い違いをする。
引きこもりや中二病の人間は意思が弱いのだと。
でも実は違う。
自分の殻に閉じこもれる分、それだけ意思は強いのだ。
ただ、「人より傷付き易い」というだけで・・・
私なんぞが心配するほど、決して彼女は弱くない。
それどころかこんな軟弱なおやぢなんかより遥かに強い!
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