「よく飛ぶ記事」への変更認める 日経新聞これは嘘ニュースです
ドコモのiPhone
日経新聞は97年、山一證券(当時)の自主廃業をスクープして日本新聞協会賞を受賞するなど、長年「経済に強い日経」として定評があり、今もなお就職活動中の学生やサラリーマンにとっては必読とされる。
だが、昨今では「ミクシィ、身売りを検討」(12年5月15日)、「任天堂、WiiUにカーナビ機能」(同年6月5日)、「ガンホー、パズドラ2の開発検討」(13年5月26日)など、掲載記事が過去のものに比べてよく飛ぶようになったと関係者の間でささやかれていた。
中でも特に「NTTドコモからiPhone発売」情報については、11年12月1日付「ドコモ、来年夏にiPhone参入」以降、「ドコモ、契約数5年ぶり純減 iPhone導入検討も」(12年12月7日)、「ドコモ、顧客流出続く iPhone導入検討」(13年4月5日)と、飛距離の出る記事を繰り返し掲載している。
また今年5月16日に行われたドコモの新製品発表会を報じた記事(「本命iPhone」ドコモが布石)でも、実際にはiPhoneの発表がなかったにもかかわらず、「だが裏にはiPhone導入への布石という意味合いもありそうだ」と、唐突な憶測で記事を結ぶなど、最近では「あまりに飛ばしすぎではないか」との声が一般購読者の間からも高まっていた。
これらの声に応えるかたちで開かれた16日の会見では、掲載記事の仕様を「よく飛ぶ記事」に変更するよう上層部から社内各部署に指示を出していたことを認めた。変更を指示したのは11年の年末からとしており、同紙が掲載してきた飛ばし記事の代表格「ドコモからiPhone」の初出が11年12月だったことも、この発言を裏付けている。
よく飛ぶ記事に変更した理由として、同社では「読者にファクト(事実)だけでなく、ファンタジー(幻想)を与えるのも新聞の役割。(読者も)そういうものを求めていると思った」と説明したうえで、「購読者と東スポには大変ご迷惑をおかけした」と謝罪した。また、今後再び「飛ばない記事」に戻すかどうかについては、「現在検討中」として明言を避けた。
日経新聞を20年来読み続けているという東証一部上場企業に勤務する男性会社員(43)は「4コマ漫画代わりの娯楽として、iPhoneの記事には毎回楽しませてもらっていたのだが」と少し残念そうに語った。
だが裏にはiPhone導入への布石という意味合いもありそうだ。