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「書く」ことの喜び

◆「書く」ことの喜び

FC2だけを見ていても、「書く」ことの何に喜びを感じるかは、つくづく多様だと感じる。

発表の間隔の長短はあるにしてもコンスタントに作品を発表し続ける人もいれば、一作だけ書いたあと掌中の珠のようにしてメンテナンスに終始する人もいる。

書き続けることに喜びを感じるか、書きあげたあとの満足感を大事にしていくかは、恐らく人それぞれなのだろう。

また、閲覧者数がまったく気にならないFC2作家はいないだろうが、非常に気にする人と、それほど気にならない人がいるのも確か。

感想にしても、欲しくない人はいないが、日々待ち焦がれている人と、比較的淡々としていられる人がいるように思う。

素人作家のこういった精神状態を上手く整理するのは容易ではないが、ひとつ当てはまる知見を思いだしたので紹介してみたい。

カール・グスタフ・ユングという心理学者が提唱した「タイプ論」という性格分類方法である。

遺伝子を調べれば転職回数が多いかまでわかる時代に、ひとりの心理学者が頭の中で考えただけの性格分類法に大した意味はないだろう。

また、人間という生き物は、何タイプかに分けられるほど単純でもないと思うが、良かったら読んでみてください。

   ***

どうやらユングは、人間をふたつの切り口から分類しようとしたらしい。

ひとつ目の切り口は「外向的/内向的」というもの。

「外【交】的」ではないので、ご注意ください。

外向的というのは、いわゆる価値判断の基準が外にある人のことらしい。

①偉い人が言うのだから間違いない。
②多数の人が買っているのだから、良い物に違いない。
③百点を取った子は五十点の子より数学が得意だ。

こういうのが、外向的な人の考え方だそうです。

「外向的」な人とは、客観的な考え方のできる人だといえるし、周囲に流されやすい人とも言える。

一方、内向的というのは、自分の内側に価値判断の基準がある人のことらしい。

①根拠はないけど、こっちのほうがキレイだと思う。
②みんなが正しいと言っても、一概には賛成できない。
③数値データを闇雲に信じるのは、どうかと思う。

ちなみに、人の話を聞かずひとり話し続けるようなタイプは、どちらかと言うと内向的な人とのことです。

もうひとつの切り口は「思考/感情/感覚/直感」の四つらしいが、ここではあまり関係がないので言及しないことにします。

で、FC2作家ですが、「書くこと」の喜びは、タイプ別に分けると以下のようになるのでは?と感じています。

外向的な作家が「書くこと」において喜びをより強く感じる要素
・読者からの反応
・ほめ言葉
・閲覧者数の増加
・賞やジャンル一位などの名誉

たぶん、外向的な作家は、一定の閲覧者数が確保できていれば、喜びを持続させていけるのだろう。

一方、読者からの反応が少なくてもついつい書いてしまうタイプというのは、内向的なタイプの気がする。

内向的な作家が「書くこと」において喜びをより強く感じる要素
・表現したいことにピッタリの言葉が見つかった時
・表現したい内容を上手く表す文章が書けた時
・エピソードやストーリーが上手くはまった時
・書きあげたという満足感

などなど。

何度も言うが、人間は二分できるほど単純な生き物ではない。

恐らく、誰もが両方のタイプを合わせ持っているとは思うが、どちらの要素により強い喜びを感じるか…というのは、ある気がする。

追伸:結果を楽しむタイプ(外向的)と、プロセスを楽しむタイプ(内向的)ともいえるかも?

更新日:2013-06-14 22:30:28