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失われたSL銘板復元、鉄道ファンが寄贈 若桜鉄道

2013年06月16日

 若桜鉄道(原卓也社長)が若桜駅で保存活用する蒸気機関車(SL)「C12」の失われたままだった製造銘板が復元され、15日、約40年ぶりに取り付けられた。銘板は鉄道ファンの有志による寄贈で、当時と同じ素材で忠実に再現されている。「SLが本来の姿に近づいた」と関係者は喜びの声を上げた。

復元された製造銘板
銘板が取り付けられたSL「C12」=15日、若桜町の若桜鉄道若桜駅

 銘板は鉄道車両の製造会社や製造年などが記されたプレートで、本来は車両に取り付けられている。若桜駅のC12にはこれがなく、宮崎県で走行していた1970年代初めごろに失われているのが確認されていたという。

 「銘板は出生証明のようなもの。ないままでは気の毒」。若桜鉄道の体験運転イベントの常連たちで組織する「若桜鉄道サポーターズ」(北山浩之代表)が中心となり、復元を企画。鉄道ファンら13人から寄付を集めた。

 復元された銘板は砲金製で縦20センチ、横30センチの楕円(だえん)形。製造元の日本車両製造の協力を得て製造番号を特定し、当時の図面を参考に制作したという。原社長がメンバーらとともに車両右側面のサイドタンクに銘板を取り付けた。

 北山代表は「あるのとないのとでは全然違う。いつか本線に復帰し、蒸気で走るという夢に近づいた」と目を細める。原社長は「2017年を目標に、走行の実現に向けて努力したい」と話した。



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