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虚構製造機としての私

◆虚構製造機としての私

本作のタイトルを変更しました。

表記法についての記述がほとんどなくなったというのが、理由のひとつ。

加えて、自分がなんのために小説を書いているのかが段々と明確になってきた、というのも変更の理由。

たぶん誰も読んでないと思うが、英語で"Meme machine vs. Gene machine"という作品を一時期FC2で公開していた。

「ジーン=遺伝子」はとにかく、「ミーム」を知っている人はまれだろう。

「ミーム」とは、模伝子、意伝子などと訳される概念で、「文化や思想などを伝えるもの」のことである。

リチャード・ドーキンスという進化論の大家(研究者)が提唱した語らしいのだが、ジーン=遺伝子が次世代へと自分の存在を伝えていってくれるものだとすれば、次世代へと自分の思想を伝えていってくれるものがミームである。

科学的発見でもいいし、哲学的な思想でも、小説が読者に突きつける思索でもいい。

長期間にわたり人間社会に受け継がれていく実体のないものが、ミームである。

スーザン・ブラックモアという人が「ミーム・マシンとしての私」という本を書いているのだが、紛れもなく私もミーム・マシンである。

しかも、私が今書いているのは虚構=小説である。

だから、本作のタイトルを「虚構製造機の躁うつ」に変更した。

ちなみに、虚構製造機としての自分を意識したら、FC2病は完治しました。

私の作品が発したメッセージが誰かの心に残り続けること。

そして、できればそれが次世代へと受け継がれていくこと。

私が望むのは、それ。

たとえ読者数が十万人になっても、読了して一カ月で忘れられる作品なら、私にとっては何の価値もないし、全くの無意味。

一人でも二人でもいいから、おぼえていて欲しいのだ。

ストーリーはおぼえてもらえなくても、私が発したメッセージについて、できるだけ長く考えて欲しい…というのが私の願いであり、そういう作品を書きたい。

二十禁でも、童話でもSFでもアクションでも、なんでもいい。

そのためなら、手段は選ばない。

更新日:2013-06-06 15:19:06