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書くことは、戦い?

◆書くことは、戦い?

最近、つくづく思うのは「書くことは、戦い」だということ。

・孤独との戦い。
・邪魔くささとの戦い。
・根気との戦い。

などなど。

身体的なものもある。

・肩コリとの戦い。
・頭痛との戦い。
・腰痛との戦い。

(どんだけ、年寄り?)

そして何より、読者との戦い。

悪い意味ではなく、やはり読者をなめてはいけないと思う。

少しでも気を抜けば、読者に嫌われたり、飽きられたりするからだ。

基本的には私は、読者に喜んで欲しくてしかたながないタイプの書き手だと思う。

しかし、どうしても伝えたいメッセージがある場合は別。

百人の読者に忌み嫌われても、ひとりの読者に向けて語りかける時もある。

「社会派SFショートショートもどき三番勝負」の二作目「人類万事塞翁が馬」と三作目「空気読めよ病」が、そのタイプの作品。

(読む必要ないです。)

「人類万事塞翁が馬」は、福祉関係の仕事をしている人たちには、恐らく不愉快な印象を与えたはず。

しかし、もし日本のどこかに福祉施設職員に虐待…とまではいかなくても、不当に嫌な目にあわされている社会的弱者がいたとする。

そういう人が私の作品を読み、風刺の力によって生きる活力を取り戻してくれたら嬉しいと思って書いた。

「空気読めよ病」も、同様である。

今の主流が「空気読むのが当たり前」で、そういった風潮のなか上手く空気が読めなくて挫折感を味わっている人がいるとする。

そういう人が、私の作品を読むことによって自己肯定感を少しでも取り戻してくれたら、百人の読者に嫌われたとしても書く意味があったと思っている。

(百人も読んでないけど。)

村上春樹が以前、「ぼくは、たったひとりの読者のために書く」と何かに書いているのを読んだ。

その時、私は「世界的なベストセラー作家のカッコつけのたわ言」と思った。

しかし、書き手になった今は、村上春樹の言いたいことがわかる。

(言うまでもなく、ノーベル文学賞候補とFC2作家では、大きな違いですが…)

村上春樹の書く小説もSFっぽいものが多いが、SFには社会の価値観をひっくり返す力がある。

だからこそ私はSFが好きだし、書きたいし、恐らくSFを書くことに挑戦し続けるつもり。

更新日:2013-05-20 08:47:36