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文学作品っぽくする方法

◆文学作品っぽくする方法

「桜ぐるい」「水ぐるい」「紅葉ぐるい」「雪ぐるい」とう純文学もどきの「坊主萌え四部作」を書いてみて気付いたことについて書いてみる。

(興味のある方がいらっしゃるのかどうか、わかりませんが…)

最初、「桜ぐるい」のアイディアがわいてきた時、「一文が長い文章で書きたい!」と思った。

私が知っているなかで一文が長い小説は、川端康成の「抒情歌」と谷崎潤一郎の「細雪」なので、まず本屋へ「抒情歌」を立ち読みに行った。

一人称で書くつもりだったので、「抒情歌」のほうがモデルとして使いやすかったからだ。

立ち読みと言っても、真剣に長い時間読んでわけではなく、ざっと文体の確認だけして帰宅した。

それから書き始めたのだが、ストーリーは単純なので苦労しなかったものの、文章にはかなり苦労させられた。

恥をしのんで言うと、漢字の意味を全然知らないことに気付いたのだ。

勘違いもあったし、微妙な意味の違いを理解していないこともあった。

漢字熟語のあとに続く言葉を間違っているケースもあった。

とにかく、漢字に限らずではあるが、私は日本語を全く知らなかったのである。

(国語力は簡単には伸びないので、もちろん今も国語力は低い目だと思います)

何故かはわからないが、これまで書いてきた作品で、広辞苑や漢和辞書をひっきりなしにひかないと書けないようなものはなかった。

どうしてだか、文学っぽくするためには、辞書が必要なのだ。

その理由については、未だ自分でもよくわかっていないが、ひとつだけ言えることがある。

文学っぽくするためには、決して造語をしてはいけない、ということだ。

新しい言葉をつくることはもちろん、現時点での既存の国語ルールに反する使い方もマズイ。

現代か、もしくは少し前の時代の国語ルールに忠実に従うことが、どうやら文学っぽくする秘訣みたいなのだ。

(本当かどうか、自信ありません。あくまで私の主観です)

ほんの少しのルール違反も、文学作品は嫌う(ように思える)。

だから、辞書と首っ引きになってしまうのだろう。

私の作品群が、どれぐらい文学っぽさを出せているかわからないが、とりあえずのやり方として…

・文体のモデルを持つ
・辞書をいっぱい引く

というのは、あながち的外れではなかったように思っている。

節操がないタイプの書き手なので、近々ラノベ文体にも挑戦してみようと思っているが、果たしてどうなることやら。

(ラノベ専用辞書はないので、ラノベ本を片手に書くことになるのかも)

できることなら、文学っぽい作品でもあることを試みてみたいと思っているのだが、もしかすると読み手をギョッとさせてしまうかもしれず、こちらは少し躊躇しています。

更新日:2013-04-24 11:55:50