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ホラー小説が書きたい!

◆ホラー小説が書きたい!

いつの頃からか、ホラー小説が書きたいと思っていた。

日本だったら、小池真理子の『墓地を見おろす家』、坂東眞砂子の『死国』『狗神』、鈴木光司の『リング』『らせん』『仄暗い水の底から』。

スティーブン・キングの『ペット・セマタリー』『クージョ』『シャイニング』やラブクラフトのクトゥルー神話など、魅入られるように読んだホラー小説がたくさんあるからだ。

ちなみに、アメリカ南西部をひとりでドライブ旅行していた時、翌日の宿が墓地の横のモーテルしか予約できず、恐々向かったのを思い出す。

(『ペット・セマタリー』は、墓地が関係するホラー小説です)

こんなふうに、旅行中にまで読者を楽しませてくれる(恐がらせてくれる?)ホラー小説って本当にすごいと思う。

しかし、自分で書いてみて、読み手だった頃には気づかなかったことに色々と気付いた。

わかったからと言ってすぐ応用できるわけでもないが、とりあえず覚え書きとして書きとめておきたい。

◎子どもが恐がるものと大人が恐がるものは違う。

口裂け女(古くてすみません)や夜中の鏡、トイレなど、子どもが恐がるものは、大人になってから考えるとたいして恐くないものが多い。

一方、大人が恐いのは、もう少し現実的なものだ。

我が子の死や完全な孤立のように、誰でも経験する可能性があるもの。

あるいは、(狂)犬、虫など、身近に目にするものを大人は恐がる。

また、舞台は、

◎都会より田舎が効果的

というのにも、気づかせてもらった。

(都会だったら猟奇殺人者とかのほうが恐い気がするが、そうなるとホラーではなくサスペンスになってしまうかも)

また、

◎文体は恐さの源泉によって変える

のが良さそう。

非人間的な酷薄さ、冷酷さを描くには、短く端的な文章は適している(と思う)。

文自体が冷酷な人柄を表わすといえばいいのか、例としてはカミュの『異邦人』、アゴタ・クリストフの『悪童日記』を思い出す。

しかし、動物や虫の恐怖を表わしたい時は、どちらかといえば長い目の文章でシツコク描いていったほうがいい気がする。

『クージョ』が、いい例。

小さい子を連れている時に「これでもかっ!」というほどシツコク大型の狂犬に襲われたら、どんな人も気が変になるほどの恐怖をおぼえるはず。

決してあきらめることが許されない状況で、長時間戦い続けなければならない恐怖。

負けるわけにはいかないのに、相手があきらめてくれないとすれば、恐怖はとことん煎じつめられる。

今さらながらキングってすごい!と思います。

更新日:2013-04-11 12:12:30