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読者を信じる

◆読者を信じる

FC2で小説を発表し初めて一番強く感じたことは、「読者を信じてもいいんだ」ということ。

意外と・・・なんて言い方は不遜ではあるが、読者というのは思いのほかストーリーの裏を(?)読んでくれるものだと気付いた。

こういうことがわかったのも、感想欄と感想を書いてくださった皆さんのおかげ。

大感謝しています。

ノンフィクションの場合、書き手が伝えたいとおりに読者が読んでくれるよう書く必要があり、書き手の言いたいことが上手く伝わらない場合は百パーセント書き手の過失となる(気がする)。

一方、小説というのは発表され誰かに読まれた時点で、書き手と読み手の内面がミックスされたものになるようだ。

なので、えげつない話を書いたとしても感動を呼ぶこともあり、笑わせようとした仕掛けが涙をそそることもあれば、悲惨な結末が誰かに希望を与える可能性も否定できないのが、どうも小説というものらしい。

気づくのが遅すぎたのかもしれないが、小説を書き始めた頃には予想もしなかったことである。

小説を書き始めた当初は、自分の醜い内面がだだ漏れのような気がして、我ながらドン引きしてしまうことも多かった。

全く希望のないストーリーが好きな人間などいない。

そのため、何とか明るいストーリーを、読み手に多少なりとも幸福感をおぼえてもらえる雰囲気に持っていきたいと暗中模索の日々だった。

が、段々とそれほど読者のことを気にしなくてもいいのかも?と思えてきた。

もちろん、誤字脱字は少ないほうがいいし、不注意による表記の揺れや、コトワザなどのあからさまな間違いは避けるよう努力すべきだと思う。

しかし、ペシミスティックな人間観、暗い人間像が私の個性なら、それはありのはず。

読者なりにそこに何かを見い出してもらえればラッキーだし、よしんば何も見出してもらえなかったとしてもいいか、と今は思える。

むしろ、そう考えるようになってからのほうが、ほんの少しだけではあるが書くものに深みが増したように(自分では)感じてます。

更新日:2013-04-09 16:06:24