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【プロ野球】

マー君 今季初完封で無傷9連勝 藤波に投げ勝った

2013年6月17日 紙面から

◇楽天3−0阪神

楽天・田中将大(手前)の投球を見つめる阪神・藤浪晋太郎=Kスタ宮城(撮影・村中拓久)

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 楽天は田中が6安打で今季初完封し、開幕9連勝。打線は3回に松井、銀次の連続適時打で2点を先取。5回には藤田の適時打で加点した。阪神は3連敗。藤浪が5回途中3失点で2敗目。攻撃は2回無死満塁の逸機が響いた。

 貫禄勝ちだ。楽天のエース田中が阪神の期待の星・藤浪と投げ合い、完勝。今季初完封で両リーグトップとなる無傷の開幕9連勝をマークした。「1点はOKという気持ちは絶対にないので、その気持ち(の持ちよう)がいい方向にいっていると思います」。底力を見せたのは2回だ。誰もが失点を予感した無死満塁。荒木を空振り三振、大和を一直、西岡を遊直。無失点で切り抜けた。

 星野監督も「一生懸命投げていたのは満塁の時だけだな。ほかは余裕を持っていたというか、力をうまく抜いていた」とと評した見事な力の配分。お立ち台では「イーグルスファンとタイガースファンの素晴らしい応援の中、試合を楽しむことができました」と超満員の観客に感謝。風格たっぷりのマー君がいた。

 藤浪との対決については「意識はなかった」。投げ合いで触発されたのは一度だけ。2011年7月20日の日本ハム戦。「ダル(ビッシュ)さんの時だけですね。あれだけ150キロ台連発されて、おれも行かなアカンと思ったのは」。大投手との対決は鮮明に覚えている。この日は最速154キロの直球と鋭く落ちるスプリットなど、球威を見せつけた。

 田中がかつて経験したように、藤浪は何を思ったか。将来有望な右腕を見て「(体が)大きいと思うし、ボールも速い。変化球も低めに決まっていたので、点を与えると苦しいなと思った」と語った。完勝を追求する姿を見せ続けたことこそ、藤浪への無言のエールにほかならない。

 1シーズンでの球団新記録となる9連勝となり、チームは交流戦を2位で終え、貯金は7。リーグ戦再開にいい流れをつないだ。「優勝を狙っていたので、できなかったのは悔しかった。レギュラーシーズンが終わって、良かったと思えるようにしたい」。この日は父の日。「父さんに渡したい」というウイニングボールを持ち帰り、区切りの日を最高の形で締めた。 (橋本雄一)

 

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