◇全米オープン<第2R>
第2ラウンド、13番でバンカーショットを放つ松山英樹。日本人で唯一予選を通過した=メリオンGCで(共同)
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▽14、15日 米ペンシルベニア州アードモア・メリオンGC(6996ヤード、パー70)▽賞金総額800万ドル、優勝144万ドル▽156選手(うちアマ10人)
【アードモア(米ペンシルベニア州)テッド・ムース】初出場の松山英樹(21)=東北福祉大=が予選を突破した。第1ラウンドの残りと第2ラウンドを行い、第1ラウンド71で16位だった松山は第2ラウンドで75、通算6オーバーに落としたが、37位タイで日本勢4人の中で唯一決勝ラウンドに進んだ。松山の海外メジャーでの予選突破は、2011、12年マスターズに続いて3大会連続。ビリー・ホーシェル(26)とフィル・ミケルソン(42)の米国勢が通算1アンダーで首位。
雷雨に見舞われた前日は7ホールしか消化できなかったのとは一転、松山が2日目に課せられたのは、第1ラウンドの残りと第2ラウンドの合計29ホール。睡眠時間はわずか4時間しか確保できないまま、過酷な持久戦に挑んだ。
第1ラウンドの残り11ホールは2バーディー、1ボギー、1ダブルボギー。487ヤードの長い6番パー4では、残り100ヤードの3打目を強烈なバックスピンで1メートルほど戻してカップインさせ、大歓声を浴びた。第2ラウンドに入っても粘り強くパーを拾いまくり、一時は上位に名前を連ねた。
しかし、世界最高峰の大会は甘くない。厳しいコース設定は徐々にルーキーのショットをむしばんでいた。9番パー3はグリーン右横からのアプローチショットがピンに直接当たり、再びグリーン外に出る不運でボギー。11番パー4では確実にフェアウエーを捉えるためにアイアンで打った第1打が右ラフへ入り、「何やってんだ」と自己嫌悪に。それ以降、小さなミスの連鎖が止まらず。最後の7ホールで5つスコアを落とした。
「集中力がもたなかった。(途中までは)このままいけば優勝争いできると思っていたけど、そう簡単にはいかない。あらためて思い知った」。プレー後は疲れを隠せなかった。
だが、アマ時代の2度のマスターズに続き、海外メジャーはここまで3戦すべてで予選突破。大会前から何度もコースを訪れて攻略の対策を練った強豪たちにまじり、わずか数ラウンドの練習でここまで戦った自信は、今後に生きる。
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